子どもこんだて

「ごはん、みそ汁、漬物、お茶」日本の伝統食がじょうぶな子どもをつくる 拙著「じょうぶな子どもをつくる基本食　子どもレシピ」を読んだというお母さんがたから、実に多くのお便りをいただきました。 「子どもの食事はこんなに簡単でいいんですね。目からうろこです」 「栄養価の高いものをと、いつもメニューに悩んでいたのがうそのようです」 「自分が子どものころ食べていたごはんとみそ汁でいいなんて驚きました」 「ごはんばかり食べないで、おかずを食べなさいと叱っていた私が実は間違っていたんですね」 ・・・そうなのです。子どもの食事はむずかしく考えなくていいのです。 私たちの先祖がずっと食べてきた日本食。そして年配の人ならいまでも食べている「ごはん、みそ汁、漬物、お茶」。 これこそが、子どもにとってもいちばん体にいい食事なのです。 朝、パンをかじってそそくさと家を飛び出すのと、ごはんをしっかり食べて一日がスタートするのとでは大きな違いがあります。 パンはふわふわしていてかたく握るとピンポン玉ぐらいになってしまいます。 これでは、お昼になる前にお腹がすいてしまうのも当然です。 ごはんは腹もちがよく、しっかりしたエネルギーの源です。 それに加えて、みそ汁と漬物は日本の誇るべき発酵食品です。 「今度は献立を教えて欲しい」というリクエストにこたえたのがこの本です。 しかし、おかず作りにあまりがんばりすぎないでください。 毎日、三度三度のことだから無理なく続けられるのがいちばんです。 私たちが子どもだったころと同じように、子どもだからと特別扱いするのでなく、大人も子どもも同じ食べもので食卓を囲みたいものです。 2001年8月　幕内秀夫　【本書ー「はじめに」にかえてーより】