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出版社:共立出版
出版日:2004年06月09日頃
ISBN10:4320043642
ISBN13:9784320043640
販売価格:1,650円
高分子科学の中でも近年のゲルサイエンスの発展はとくに目覚ましいものがあるが、同時に次世代の先端技術を担うスマートな高機能材料としても注目され、多くの関心が集められている。分子設計・合成、物性・構造解析、環境や生医学分野への応用など様々な面から研究が行われている。さらに最近では、マイクロマシンやナノテクノロジーの分野においても高分子ゲルの有用性が示され、ゲルが次々と利用されてきている。また超分子も含めたナノオーダーでの分子設計により網目構造を制御し、ユニークな刺激応答機能を発現させるなど、超分子・分子組織体を基盤とした機能性ゲルの新展開も期待されている。
本書は、高分子ゲルに対し、そのような最先端の研究を紹介しながらもゲルの全体像を分かりやすく、かつ簡潔にまとめた本である。同時に現象の理解に必要な、基盤となる理論的背景も記載し、十分教科書としても成り立つようにしている。ゲルについて短期間で概要を理解させ興味を持たせることが必要な人に対して適した書である。
第1章 ゲル総論
1.1 ゲル研究の推移
1.2 ゲルの特性・分類
第2章 ゲルの合成・設計
2.1 一般的合成法
2.2 機能化のためのゲル設計
第3章 ゲルの膨潤理論
3.1 膨潤の熱力学と体積相転移
3.2 分子間相互作用
3.3 膨潤収縮の速度論
第4章 ゲルの構造解析と物性評価
4.1 ゲルの内部構造
4.2 散乱法による構造解析
4.3 ゲルの表面摩擦
4.4 ゲル中の拡散
第5章 ゲルの機能化
5.1 機能性ゲルの新展開
5.2 機能性ゲルのマイクロ/ナノ構造制御
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