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出版社:筑波書房
出版日:2020年01月06日
ISBN10:4811905652
ISBN13:9784811905655
販売価格:3,300円
食料・農業・農村政策の展開と課題を考えるのが本書のテーマである。とはいえ実際には,担当分野のみを決め,後は執筆者それぞれが期間と切り口を設定して取り組んだ。第1章には,食料・農業・農村の土台・外圃となる環境・資源問題を据えた。第2・3章は,グローバルな農業・食料問題の展開を分析した,日本にも言及した。第4〜6章は,農業構造,農村,農協の各分野を検討した。第7章は補足として平成農政史を概観しつつ価格・所得政策に触れた。
はじめに
第1章 環境・資源の保全・活用と自然エネルギー (田畑 保)
1 環境・資源問題の構図
2 地球温暖化問題とエネルギーシフト
3 地域の環境・資源の保全・活用と自然エネルギー
第2章 新自由主義グローバリゼーション下の国際農業食料諸関係再編
─日本におけるメガFTA/EPA推進と「世界農業」化を問う─ (磯田 宏)
1 日本のメガFTA/EPA局面突入と農政
2 国際農業食料諸関係再編把握の方法論
3 ポスト「第2フードレジーム」をめぐって
4 第3フードレジームにおける「世界農業」化の諸相
5 第3フードレジームにおける「世界農業」化路線と「国民的農業」路線
第3章 世界食料安全保障の政治経済学 (久野 秀二)
1 はじめ
2 食料安全保障をめぐる国際情勢
3 食料安全保障ガバナンスの民営化と脱政治化言説
4 食料安全保障のオルタナティブな枠組み
5 日本の食料安全保障政策への示唆
第4章 平成期の構造政策の展開と帰結 (安藤 光義)
1 はじめに
2 平成期における構造政策の展開と特徴
3 平成期における構造問題の展開と特徴
4 おわりに─縮小再編から農村崩壊へ─
第5章 農村をどう位置づけるか
─再生への実践と理論─ (小田切 徳美)
1 農村問題の視点─課題の設定─
2 農村地域の実態─経済とコミュニティの危機─
3 「平成期」農村の動態
4 農村政策の展開
V グローバリゼーション下の農村再生の論点
6 課題の展望─「課題の3重層化」を超えて─
第6章 総合農協の機能とその北海道的展開 (坂下 明彦)
1 総合農協をどうみるか
2 北海道おける系統組織体制の変化と集落・組合員
3 北海道の農協事業の特徴と変化
4 作目別生産部会からみた北海道農業の地域性
5 総合農協の事業領域拡大の方向
第7章 平成期の農政 (田代 洋一)
1 1970年代─基本法農政の目標・機能喪失
2 1980年代─農業縮小の時代へ
3 1990年代─新基本法移行期
4 2000年代─政権交代期…
5 2010年代─官邸農政
6 価格政策から直接支払政策へ
7 まとめに代えて
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