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出版社:彩流社
出版日:2013年04月01日頃
ISBN10:477911876X
ISBN13:9784779118760
販売価格:4,180円
〈アメリカ文学の誕生〉を読み解く。
アメリカが〈アメリカ〉になろうとしていた頃、
アメリカ文学はいかにして〈アメリカ文学〉となったのかーー
アメリカの黎明期に生まれ、いまもアメリカ文学史上に輝くポー、メルヴィル、
ホーソーン、ソロー、ホイットマンらの作品や表象を、当時の社会情勢、経済、
思想といったアメリカン・ルネッサンスの文脈に照らして読み解く。
トランスアトランティックな視点(大西洋両岸を一つの圏ととらえる概念)も導入し、
文学から社会を読み解き、社会から文学を読み解く。
気鋭の文学研究者ポール・ジャイルズの講演記録も掲載。
はじめに
【特別寄稿】
ポール・ジャイルズ(田ノ口正悟・渡邉真理子 訳)
「アメリカ文学を裏返すーー環大西洋の海景と全地球的想像力」
==第1 部 大西洋世界の旅と交易==
◆西谷拓哉
「メルヴィルとトランスナショナルな身体
--『白鯨』、『イスラエル・ポッター』を中心として」
◆高野泰志
「トランスアトランティック・アペタイトーー
『アーサー・ゴードン・ピムの物語』における食の表象」
◆竹内勝徳
「二つの国家と二つの「富」--エマソンの大西洋経済学」
◆城戸光代
「共和国幻想
--マーガレット・フラーのヨーロッパ報告」
◆飯野友幸
「ニューオーリンズのホイットマン
--南部との遭遇、詩人への道」
==第2 部 ニューイングランドの変容==
◆成田雅彦
「アメリカン・ルネサンスと二つの埋葬
--エマソン、ポー、「理性」のゆくえ」
◆高尾直知
「「新しい霊がはいって住みついた」
--オルコット『ムーズ』とイタリア」
◆村田希巳子
「産業革命によるホーソーン文学の変容
--運河と鉄道を中心として」
◆高橋勤
「経済と道徳ーー綿花をめぐる物語」
◆阿部公彦
「ホイットマンの音量調節」
==第3 部 国家とエスニシティ==
◆稲冨百合子
「『大理石の牧神』における人種問題
--ミリアムを中心として」
◆大島由起子
「『クラレル』のニュー・パレスチナと北米先住民」
◆小林朋子
「根なし草(コスモポリタン)の夢想した解放
--経路で読む『ブレイク、あるいはアメリカのあばら家』」
◆井上間従文
「帝国の「ほつれた縁」、または、生政治の「孤島」たち
--マシーセンとオルソンの『白鯨』論」
◆佐久間みかよ
「マン島の水夫、「孤島に生まれて」--
アイルランド移民表象とアメリカン・ルネサンス作家」
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