アートとコンピュータ

メディア・アーティストとして第一線で活躍する著者のこの10年間の言説を集成。「コンピュータとは何か？　バーチャルとは何か？」の問いに答えると共に、それらを使うこれからの人達へのメッセージ。 はじめに ＜b＞1　コンピュータは計算機ではないーー新しい知性＜/b＞ トートロジックな内側と外側 異界での知覚 宛先のない連想 記憶のトレース装置 心のリフレクター 「間」と広がり ハイテク・アニミズム社会の到来 見えない空間とわれわれの知覚 作ること＝プログラミングすることだった コンピュータ・グラフィックスの頃 ユートピアよいつまでも マルチメディアアート マルチメディアにできること ＜b＞2　アルゴリズミック・ビューティーーー算法から考える形＜/b＞ 「形」と「幻想」--アルゴリズムのデザイン アルゴリズミック・ビューティー まなざしとテクノロジー 四次元からの投影物ーーデュシャンのオブジェからアルゴリズミック・ビューティーへ 「形」をめぐる架空の洞窟 つくろうとする意志とアルゴリズム アルゴリズミック・ダンス ＜b＞3　ワークショップにてーーコンピュータとアートの現場＜/b＞ コンピュータ・ココロエ帳 Information Processing Language 2 Art 研究会シラバス ＜b＞4　リアリティはつかまえられないーー美術の変容＜/b＞ まだ見ぬ何物かに向かってーー「概念の望遠鏡」と遊ぶ はみ出した「リアリティ」 リアルが「ひゅうらら」に分断されるとき ポロックの絵についてボタン 現代のサント＝ヴィクトワール山はどこにあるか？ メタ・マテリアル 脱着するリアリティ アートの未来とデータベース 芸術にできること ＜b＞5　あってはいけないものがそこにあるーーアートと環境＜/b＞ ART DOMAIN to Nature--環境あるいは自然におけるARTの領域と限界 小さな穴 「漂着重油交換展」について 記録と記憶ーー広川家泰士の写真によせて 二一世紀につなぐ橋について ＜b＞おわりに＜/b＞