ユーラシア・ダイナミズム（17）

大陸から海洋国家日本を見通す 中国とロシアを配し、広大にして胎動する大陸に、政治、経済、地理、歴史と文化の古層から迫る地政学。 広大無辺の地平ユーラシア。冷戦終焉後の中国とロシアの関係は、海洋国家日本で生きる我々にとっていかなる意味を持つものなのか。本書は、政治、経済、地理、歴史、言語、宗教、文化などの側面から見極める大陸の地政学である。 はしがき──動態的ユーラシア試論 関係地図（ユーラシアの俯瞰図／内陸ユーラシアの拡大図／陸と海の世界地図） 序　説　モンゴル草原から見たユーラシア 　1 草原の石塔は何をか語らん 　2 世界の構図が変わるキャンバス 　3 ユーラシアを覆う歴史的空間 第一章　変貌するユーラシア 　1 昇りゆく大国と沈みゆく大国 　2 一九九四年秋、天山の風 　3 草原を洗う中国経済の波 第二章　シルクロード経済ベルトと中央アジア 　1 ユーラシアの長大な弧 　2 シルクロード経済ベルト構想とは 　3 二つの大国の狭間で 　4 ソ連邦が形成した共通経済空間 　5 アイデンティティの確立を急ぐ 第三章　上海協力機構と西域 　1 新疆、中国の新しい領土 　2 ユーラシアを接合するプラットフォーム 　3 則天武后の宇宙 　4 トルキスタンの地平を越えて 　5 ユーラシアの大陸主義 第四章　ロシア、ユーラシア国家の命運 　1 ロシアはどう生きるべきか 　2 石油とロシア 　3 七〇〇年来の古層 　4 広大なる境域国家 　5 極東開発の地政学 　6 ロシアと中国、戦略的連携 第五章　胎動する大陸と海の日本 　1 ユーラシア地政学の大転換 　2 ユーラシアの柔らかな脇腹 　3 インドの発展を巻き込んで 　4 陸と海と 主要参考文献 あとがき 索　　引