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出版社:勉誠出版
出版日:2021年12月28日頃
ISBN10:4585310053
ISBN13:9784585310051
販売価格:13,200円
七世紀、遠くインドへ旅に赴き、多数の仏典・仏像を将来、仏典の漢訳により東アジアにおける仏教の基盤を作り上げた仏者、玄奘三蔵。
その求法の道行はいかなるものであったのか。そして、その思想はどのように形成され、伝えられていったのか。言説・絵画作品などで玄奘はどのように語られ、描かれているのか。実像と伝承上の姿を対照することで浮かび上がる、新たな玄奘像とはどのようなものなのか。
仏教学・文学・美術など多角的な視点から玄奘の、そして、玄奘にまつわる思想・言説・図像を読み解く画期的論集。
カラー口絵
序言 佐久間秀範・近本謙介
第一部 玄奘の足跡と思想
第一章 『西域記』『慈恩伝』読後 桑山正進
第二章 旅する玄奘の思想的変遷 佐久間秀範
第三章 玄奘の求法と伝法ー唯識思想を中心に 吉村誠
第四章 玄奘系唯識宗の異派ー円測思想考 橘川智昭
第五章 玄奘が学んだ仏教知識論(因明) 師茂樹
第六章 玄奘門弟道昭和尚に関する文献上の一考察 ステフェン・デル
第七章 日本における玄奘の門下生に見る修行道ー道昭と行基 蓑輪顕量
第二部 玄奘をめぐる言説・図像
第一章 玄奘訳『般若心経』の特徴ー中世の神祇信仰を糸口として 阿部龍一
第二章 玄奘の仏像請来の事績二件 肥田路美
第三章 敦煌文献から見た玄奘三蔵 荒見泰史
第四章 日本密教文献にみる『深沙神王記』論考 李銘敬
第五章 慈恩大師基をめぐる唱導ー東大寺図書館蔵『如意鈔』を中心に 本井牧子
第六章 『玄奘三蔵絵』と中世南都の仏教世界観 谷口耕生
第七章 『玄奘三蔵絵』の成立ー詞書筆者資料を基点として 落合博志
第八章 聖なる絵巻をつくるー『玄奘三蔵絵』における絵と詞 レイチェル・サンダーズ
第九章 『玄奘三蔵絵』の構造と構想ー興福寺における宗の論理と『春日権現験記絵』との相関 近本謙介
編集後記 本井牧子
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