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出版社:勉誠出版
出版日:2016年08月31日頃
ISBN10:4585226656
ISBN13:9784585226659
販売価格:2,200円
寄せては返す波のように、古来、異なる文化・文明の出会いは、衝突や淘汰、融合や消化を繰り返し、新たな文化を構築してきた。
人びとの往来が、物語やイメージの伝播が、歴史的な経験や思考が、東アジアにいかなる文化を生み出したのか。
古代から近現代に至る中で引き起こされたさまざまな「事件」にスポットをあて、文化形成の過程を問い直す。
序 言 河野貴美子
1 中日における「漢」文化
中日文脈における「漢籍」 王勇
2 歴史の記述、仏僧の言説ー植物・生物をめぐる
宇陀地域の生活・生業と上宮王家ー菟田諸石を手がかりとして 新川登亀男
唐僧恵雲の生物学講義ー『妙法蓮華経釈文』所引「恵雲云」の言説 高松寿夫
3 高句麗・百済・日本
高句麗・百済人墓誌銘からみる高句麗末期の対外関係 葛継勇
武蔵国高麗郡の建郡と大神朝臣狛麻呂 鈴木正信
4 漢文の摂取と消化
藤原成佐の「泰山府君都状」について 柳川響
幼学書・注釈書からみる古代日本の「語」「文」の形成ー漢語と和語の衝突と融合 河野貴美子
5 イメージと情報の伝播、筆談、コミュニケーション
西湖と梅ー日本五山禅僧の西湖印象を中心に 陳小法・張徐依
万暦二十年代東アジア世界の情報伝播ー明朝と朝鮮側に伝わった豊臣秀吉の死亡情報を例として 鄭潔西
朱舜水の「筆語」-その「詩賦観」をめぐって 朱子昊・王勇
6 著述の虚偽と真実
政治小説『佳人奇遇』の「梁啓超訳」説をめぐって 呂順長
文明の影の申し子ー義和団事件がもたらした西洋と東洋の衝突の果ての虚 緑川真知子
7 アジアをめぐるテクスト、メディア
横光利一と「アジアの問題」-開戦をめぐる文学テクストの攻防 古矢篤史
東アジア連環画の連環ー中国から日本、韓国へ 鳥羽耕史
あとがき 王勇
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