廃棄物計画

近年、廃棄物問題に関連した出版物が多いなかで、この本のように体系的に環境保全・資源保護との関係にも言及した、とくに計画論に関係した教科書的 な本は少ない。 この本の特色はまず、廃棄物資源（廃棄物は潜在的に資源であるという考えから）を循環するための循環型社会システムの構築をめざして、廃棄物の発生 源管理もふくめた廃棄物管理のための計画、すなわち廃棄物計画を考えることにある。そして科学的議論の方法としてシステムズアプローチの方法をもちい て廃棄物計画のシステム化を検討することにある。 第I編 総論 第1章 廃棄物管理のための計画 1.1 廃棄物管理のあるべき姿 1.2 廃棄物からみた廃棄物循環型社会について 1.3 廃棄物管理の課題と計画 1.4 廃棄物管理におけるリスク管理 第2章 廃棄物計画の位置づけ 2.1 上位計画との関係 2.2 計画の総合化 2.3 環境基本計画との連携 2.4 処理施設と都市計画 2.5 廃棄物計画における市民自治と住民参加 第3章 廃棄物計画のシステム化 3.1 システムズアプローチについて 3.2 システム計画論 3.3 計画における評価システム 3.4 おわりに 第II編 廃棄物計画各論 第4章 清掃事業の計画ー事業の実施 4.1 清掃事業をとりまく環境の変化 4.2 ごみ処理基本計画 4.3 分別収集計画 4.4 国庫補助事業計画 4.5 整備計画 4.6 実施設計 4.7 工事管理 第5章 清掃事業の計画ー事業化計画 5.1 事業化の検討 5.2 組織 5.3 運営 5.4 財政 5.5 経営 5.6 制度 5.7 事業の適正化 第6章 リサイクルの計画 6.1 リサイクルへの対応 6.2 排出制御と再生利用 6.3 計画の策定 6.4 リサイクルの実施 第7章 立地計画と住民合意 7.1 施設立地の課題と住民合意の条件 7.2 立地計画への住民参加 7.3 最終処分場の立地計画と住民合意 7.4 立地選定のための合意形成支援システム 第8章 地域に融和した処理施設計画 8.1 地域融和型施設とは 8.2 都市機能の補完・整合を配慮した立地計画 8.3 景観に配慮した地域融和型施設の計画 8.4 最終処分場における地域融和 第III編 廃棄物計画特論 第9章 廃棄物計画と情報管理 9.1 計画策定における情報 9.2 情報管理システムの概要 9.3 情報管理システムの活用例 第10章 最終処分場のシステム計画とリスク管理ー地域にうけいられる最終処分場 10.1 地域融和型最終処分場とは 10.2 システム計画と総合的アプローチ 10.3 リスク管理と汚染診断修復システム 10.4 今後の課題 10.5 おわりに 第11章 産業廃棄物の処理計画 11.1 産業廃棄物をとりまく状況 11.2 産業廃棄物処理計画 11.3 産業廃棄物処理施設の計画と公共関与 11.4 産業廃棄物の共同処理のための事業計画