|
出版社:共立出版
出版日:2000年09月25日頃
ISBN10:432005556X
ISBN13:9784320055568
販売価格:4,070円
活性酸素種や活性窒素種はいずれも両刃の剣の作用をもち、善玉、悪玉として生体に作用する。最近これらの分子種の生体での役割が次第に明らかになってきた。これまで多くの病気、がん、動脈硬化、糖尿病、神経変性疾患をはじめさまざまな炎症性疾患での役割などが論じられてきたが、具体的な証拠は必ずしも明らかではなかった。最近になり、活性酸素種や活性窒素種がシグナル分子となり多くの遺伝子の発現が制御され、またこれらの制御には、細胞のいわゆるレドックス(酸化還元)状態が鍵となることがわかってきた。本書はその最新の研究の流れを紹介するとともに将来への研究の展望も述べる。
第1章 SODとNOおよびグルタチオン代謝のクロストークによるレドックス制御
第2章 レドックス制御機構ーチオレドキシンスーパーファミリーの視点から
第3章 遺伝子発現と制御
3-1 γ-グルタミルシステインシンテターゼとレドックス制御
3-1 NADPH オキシダーゼとROS 生成機構
3-3 ヘムオキシゲナーゼと酸化ストレス
3-4 酸素分圧による遺伝子発現制御機構
3-5 NF-κBと酸化ストレスシグナル
3-6 Nrf2による酸化ストレス応答
3-7 キナーゼとレドックス制御
3-8 核外輸送のレドックス制御
第4章 生体とのかかわり
4-1 アポトーシスと老化における酸化ストレス
4-2 動脈硬化と酸化ストレス
4-3 脳虚血と酸化ストレス
4-4 循環動態と酸化ストレスー活性酸素の生理機能と病理機能
4-5 炎症と酸化ストレスー感染と炎症におけるフリーラジカルの産生
4-6 がんの転移と酸化ストレス
4-7 神経疾患と酸化ストレス
4-8 糖尿病と酸化ストレス
4-9 酸化ストレスとDNA損傷
4-10 発がんと酸化ストレス
4-11 酸化ストレスと消化器疾患
|