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しかし、誰が、どのように、分配してきたのか

著者:矢野亮
出版社:洛北出版
出版日:2016年04月29日頃
ISBN10:4903127249
ISBN13:9784903127248
販売価格:2,750円
地域有力者による「まとめあげ」  ----「厄介」な分配問題をめぐって ----    「自助」「自立」「扶養」などを基調とする日本の福祉においては、人々にお金やモノなどの資源を分配するさい、地域有力者による「まとめあげ」が、戦後も引きつづき行なわれてきた。地域において、お金やモノなどを、誰に、どれだけ分配するかをうまく調整し、実際に差配できたのが、この地域有力者なのである。とりわけ、五五年体制以降の自民党政権は、戦前から続くこの「まとめあげ」を、セーフティネットに見せかけた経済政策として、たえず乱用してきた。    しかし、このような「まとめあげ」は、ほんとうに支援が必要な人に、資源が分配されにくい地域対策であった。戦前がそうであったように、人々は、自分や家族や仲間の生存がおびやかされれば、地域有力者にすがるしかないのである。ふるいにかけられ、「まとめあげ」からこぼれおちてしまった人々は、徹底的に差別されながら、活〔い〕かさず殺さずの困窮を強いられることになる。そして、生活困窮者がとりのこされつづける場所として、「地域なるもの」が形成されていくのである。そのため、「スラム化 → 地域対策 → 再スラム化 → 地域対策」という、悪循環をたどったのだ。    とはいえ、地域有力者による「まとめあげ」に対して、「既得権だ!」といった浅薄な批判を投げつけるだけでは、わたしたちは、この悪循環をすこしも改善できないことも確かである。まずは、とりのこされた地域をめぐる政策や対策の歴史について、わたしたち一人ひとりが、知り、学び、語りあうことから始めるほかないであろう。「まちづくり」のただなかにいる住民たちによって、何が問われ、何が問われなくなってしまったのかを、あらためて問い直す必要があるのだ。  もし、強権的な政治手法に「厄介な分配」を丸投げする安易さに流されれば、わたしたちは、超高齢社会と住宅老朽化にともない、既視感のある貧困と差別とを、いま以上に経験することになるだろう。      * * *   概 要( 詳しい目次は「目次」をご覧ください。)   ◆序 章 本書で述べていくこと ◆第1章 生存保障システムの変遷   身分制度の再編成   部落改善から地方改善へ   生存保障システムの体制化   戦後復興と同和政策 ◆第2章 ローカルな生存保障   大阪特有の施策   大阪住吉における生活状態 ◆第3章 乳児死亡率の低減   地方改良と融和運動   民間金融のひろがり   公的貸付制度の展開   国家の介入と救済? ◆第4章 再分配システムの転換   摩擦の経緯   一九六二年、摩擦のはじまり<br…
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