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出版社:自治体研究社
出版日:2021年02月24日頃
ISBN10:4880377228
ISBN13:9784880377223
販売価格:1,760円
行政(公共)サービスはどうあるべきなのか。日本では公的サービスのアウトソーシング、民営化、産業化が唯一の選択肢とされている。一方、イギリスでは、再公営化、つまり、民間から公営に取り戻す、インソーシングの事例がみられる。それは民営化、産業化による弊害、サービスの破綻・劣化が原因であり、公正を旨とする「社会正義」に根差した動きでもある。イギリスでの調査やシンクタンクへのインタビュー、現地の労働組合・市民団体等の社会運動を紹介し、日英比較を通して、これからの行政サービスのあり方を多角的に考える。
はしがき
第1章 わが国の行政サービスの民間化の現状 榊原秀訓
はじめに
1 政府における行政サービス民間化の政策
2 公務員制度の現状
3 行政サービスのアウトソーシングの手法
おわりに
第2章 行政サービスのインソーシングと
「社会的価値」・「社会正義」への注目 榊原秀訓
はじめに
1 行政サービスのアウトソーシング
2 行政サービスのインソーシング
3 Brexitと行政サービス
おわりにーーわが国への示唆
第3章 イギリス「社会」依存の行政サービス提供と
インソーシング 大田直史
はじめにーーボリス・ジョンソン首相の言う「社会」
1 10年間に及んだ緊縮財政
2 繰り返されてきた中央集権批判と地方主義
3 「地方主義」による「大きな社会」の失敗
4 「市民社会戦略」
おわりにーー行政サービスのインソーシング・内部化という選択肢
第4章 PFI事業の「検証」と「撤退」 庄村勇人
はじめに
1 イギリスにおけるPFI
2 会計検査院報告書、庶民院決算委員会報告書
3 イギリスにおける議論を踏まえた検討
おわりに
第5章 イギリスのインソーシングと社会運動 尾林芳匡
はじめにーーイギリスのインソーシングに学ぶ
1 労働組合の動き(その1)=UNISON
2 労働組合の動き(その2)=UNITE the UNION
3 トランスナショナル研究所(Transnational Institute)
4 「WE OWN IT」(私たちこそ所有者だ)運動
おわりにーーいまこそ新自由主義的な民営化を脱却する社会運動を
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