幸せをよぶ魚

中国の山奥に小さな国がありました。その国の王さまには、二人のお妃がいましたが、一人が病死すると、すっかり力を落とし、王さまは後を追うように亡くなりました。二人の間にできたかわいい娘、叶限（イエシャン）の面倒は、残ったお妃が見ていましたが、召使のようにこき使う毎日でした。そんなある日、叶限が水汲みへ行くとキラキラと七色に輝く魚が飛び跳ねたのです。その魚とすっかり仲良しになった叶限は、自分の少ないご飯をこっそり残してまで魚に与えて育てていました。毎日嬉しそうに水汲みに行く叶限を見たお妃は不審に思って後をつけます。すると美しい魚と遊んでいるではありませんか？！怒ったお妃は魚を食べてしまいます。叶限がしくしくと泣いていると仙人が現れて、魚の骨を大事にするように言い渡しました。なんとその魚は不思議な力を持つ魚だったのです。中国に伝わるシンデレラ物語。