藤堂高虎論　-初期藩政史の研究ー

外様大名でありながら、徳川家康の側近として、その政権掌握から幕藩国家建設の過程において、最も尽力した治者の一人、藤堂高虎。 家康の政権掌握に様々に貢献しながら、諸大名はその一門・重臣以下の家臣団との主従関係を確立させ、「御家」を創出していった。その過程を藤堂高虎を通じて解明する。 序章　藤堂高虎と初期藩政史研究 補論　藤堂藩の誕生と伊賀 第1部　都市論 　第1章　中世都市を移転するー港湾都市安濃津から城下町津へー 　第2章　本城城下町をつくるー伊勢津ー 　補論　城下町生活の息吹を伝える古文書群ー伊賀上野東町文書ー 　第3章　領内都市をつくるー伊勢一身田寺内町ー 　第4章　本城をつくるー伊予松山城ー 　第5章　支城をつくるー湯築城から塩泉城へー 　補論　川岡勉・島津豊幸編『湯築城と伊予の中世』に学ぶ 第2部 　第6章　養子の処遇ー名張藤堂家の誕生ー 　第7章　重臣の統治知識ー『統集懐録』を読むー 　第8章　防衛体制を敷くー郷土制度ー 　第9章　初期御家騒動の構造ー陸奥会津藩ー 　第10章　藩誕生期の地方巧者ー伊予松山藩足立重信ー 　補論　「佐伯家文書」-近世初期分の紹介ー 終章　寛永期の西国大名配置 むすびー現代に生きる藩ー 伊勢・伊賀関係資料 伊予関係資料