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出版社:ひつじ書房
出版日:2023年03月07日頃
ISBN10:4823411366
ISBN13:9784823411366
販売価格:2,420円
本書は、作品を〈読む〉というのはどのような行為なのかという問いから出発し、精緻に読解する方法と技術を習得するとともに、文学研究の知識、資料の集め方、分析の視点を習得するためのテキストである。基礎編「研究へのアプローチ」、実践編「批評理論を用いた分析」の全15章からなり、オンライン授業にも活用できる工夫を凝らした。
執筆者:飯田祐子、石川巧、大木志門、大島丈志、小平麻衣子、金子明雄、川崎賢子、久米依子、高榮蘭、斎藤理生、佐藤泉、出口智之、内藤千珠子、日比嘉高、山口直孝、渡部裕太
序:本書の狙いとコンセプト
本書について
第1部 研究へのアプローチ
第1章 事実と虚構:ほんとうの事のように読ませる技術 志賀直哉「晩秋」 山口直孝
第2章 描写と比喩:レトリックの挑戦 宮沢賢治「小岩井農場」 大島丈志
第3章 作家研究の⽅法:なぜ作家を問題にするのか? 徳田秋聲「縮図」 大木志門
第4章 同時代評、批評の役割:作品を位置づける 中村光夫『風俗小説論』、柄谷行人『日本近代文学の起源』 佐藤泉
第5章 ⽣成と校異:テキストは変容する 織田作之助「人情噺」 斎藤理生
第6章 テキストの外に出る:境界への疑い 松浦理英子『裏ヴァージョン』 内藤千珠子
第7章 ⼝絵・挿絵:もう一つの〈本文〉 尾崎紅葉「多情多恨」 出口智之
第8章 インターテクスチュアリティとアダプテーション:⾔説のネットワーク 大岡昇平「武蔵野夫人」 川崎賢子
第9章 掲載媒体:メディアの中の文学、メディアとしての⽂学 室生犀星「性に眼覚める頃」 日比嘉高
第10章 検閲:テキストの傷痕 江戸川乱歩「悪夢」(のち「芋虫」) 石川巧
第2部 批評理論を用いた分析
第11章 ナラトロジー:どのように語られているかという問い 太宰治「饗応夫人」 飯田祐子
第12章 読書⾏為論:コミュニケーションの空白を読む 芥川龍之介「開化の殺人」 金子明雄
第13章 ポストコロニアリズム:翻訳という植民地 中野重治「雨の降る品川駅」 高榮蘭
第14章 ジェンダーとクィア:〈女性ならではの文学〉を疑う 田村俊子「女作者」 小平麻衣子
第15章 ⽂化研究:カルチュラル・スタディーズの冒険 高橋源一郎「ダン吉の戦争」 久米依子
第2部作品集
太宰治「饗応夫人」
芥川龍之介「開化の殺人」
中野重治「雨の降る品川駅」
林和「雨傘さす横浜の埠頭」
田村俊子「女作者」
高橋源一郎「ダン吉の戦争」
近現代文学研究 調査のために 渡部裕太
執筆者紹介
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