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出版社:水声社
出版日:2020年03月25日頃
ISBN10:4801004768
ISBN13:9784801004764
販売価格:3,300円
〈文化的後進地〉のイメージ、多様性を包摂する〈中欧〉の構想、一方での近年の民族主義の台頭ーー〈東欧〉の相貌は変転を続けてきた。その内側では多様な言語と文化の交錯、衝突が、さらなる小さな〈中心〉と〈辺境〉の記述を生起させる。本書では、地域文学史の記述、および文学作品中の周縁地域・言語の描写の分析を通じて、〈中心〉と〈周縁〉が転覆を繰り返す場所=〈東欧〉、その文学が秘めるダイナミズムに肉薄する。
ボヘミアとプラハのあいだーー多言語地域におけるドイツ文学史記述をめぐって/三谷研爾
ボヘミアにおける文学史の系譜ーーフェリクス・ヴォジチカの「文学史」論をめぐって/阿部賢一
「周縁」と「カノン」--ルーマニア領ブコヴィナのユダヤ系ドイツ語詩人たちとゲーテ/藤田恭子
ロシア極東とベラルーシにおける中華街のイメージの比較と流通/越野剛
文学作品と流通をめぐる政治と文化の力学ーー二十世紀のドイツ語文学とポーランド語文学からみる上シレジアのイメージ/井上暁子
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