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出版社:青弓社
出版日:2016年03月18日頃
ISBN10:4787234005
ISBN13:9784787234001
販売価格:2,860円
「新しい中世」へと国際情勢が向かっているという認識のもと、秩序形成をめぐる諸国家のせめぎ合いや、諸制度が国境を超えてグローバル化に影響を及ぼすダイナミズムを、中東や中東欧諸国、ラテンアメリカの政治・経済の事例から照らし出す。
プロローグ 覇権大国不在の無秩序な世紀の到来 村上勇介/帯谷知可
第1部 国家の動態、地域の変容
第1章 ボーダースタディーズからみた世界と秩序ーー混迷する社会の可視化を求めて 岩下明裕
1 ボーダースタディーズの三つのアプローチ
2 世界の秩序を読み解く
3 日本と周りの秩序を読み解く
第2章 中東の地域秩序の変動ーー「アラブの春」、シリア「内戦」、そして「イスラーム国」へ 末近浩太
1 「三十年戦争」の構図による「安定」
2 「アラブの春」がもたらした「不安定」
3 「イスラーム国」の台頭と中東の地域秩序の再編
第3章 動揺するヨーロッパーー中東欧諸国はどこに活路を求めるのか? 仙石 学
1 中東欧をめぐる国際環境の変化
2 国際環境の変化への中東欧諸国の対応
第4章 ラテンアメリカでの地域秩序変動 村上勇介
1 アメリカ合衆国の覇権
2 二十世紀終わりの歴史的転換と地域秩序再編
3 二十一世紀のまだら模様
第2部 越境のダイナミズム
第5章 「非・国民」--新たな選択肢、あるいはラトヴィアの特殊性について 小森宏美
1 境界の流動性と人々の自己認識
2 「非・国民」とは何か
3 国籍の意味の変化
第6章 ロック音楽と市民社会、テレビドラマと民主化ーー社会主義時代のチェコスロバキア 福田 宏
1 「正常化」時代の市民社会と娯楽
2 前提としての一九六〇年代、転換点としての六八年
3 グレーゾーンとしてのロック
4 テレビドラマと体制の安定化
第7章 社会主義的近代とイスラームが交わるところーーウズベキスタンのイスラーム・ベール問題からの眺め 帯谷知可
1 ウズベキスタンのイスラーム・ベールーーパランジからヒジョブへ
2 ベールをめぐる言説の形成
3 ウズベキスタンのベールをめぐる言説
4 「新しいベール」
第8章 資本主義の未来ーーイスラーム金融からの問いかけ 長岡慎介
1 イスラーム金融とは何か
2 イスラームと資本主義
3 イスラーム金融の叡智
エピローグ 地域から世界を考え、世界から地域を考えるーー相関地域研究の試み 帯谷知可/村上勇介
索引
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