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出版社:イースト・プレス
出版日:2018年06月19日頃
ISBN10:4781616763
ISBN13:9784781616766
販売価格:1,098円
2008年4月28日に開催された「主権回復五十六周年記念国民集会」で、「こんなザマで主権回復したなどおこがましい」と壇上で絶叫した西部邁氏。会場の空気に水を差すスピーチではあったが、多くの観衆は喝采した。その背景には、対米追従をよしとする現代の保守論壇に対する痛烈な批判と、日本の自立への強い思いが込められていた。その知の巨人・西部邁氏を偲び、気鋭の論客3人が遺された膨大なテキストを通して現代を読み解く。
はじめに 日本の〈常識〉をいかに取り戻すか 西村幸祐
第一章 西部邁と〈知性〉の終焉 西村幸祐
〈知性〉と言わずして、なんと言えばいいのか
〈常識〉が完全に崩壊した日本
日本人に特有の〈二面構造〉とは何か
西部思想と『柔らかい個人主義の誕生』
マーケティング社会とジャーナリズムの崩壊 他
第二章 西部邁は何と闘ってきたのか 富岡幸一郎
「若い人たちを中心にやってくれ」
六〇年安保と「平和」という魔語
二度の闘争を経て培われた社会へのまなざし
新古典派経済学の限界と「社会経済学」
相関的学問の形成を阻んだ「日共の壁」 他
第三章 「昭和」時代の西部邁 三浦小太郎
大衆社会やマスコミを斬る「錆びない刃」
思索の原点としての「硫黄島の砂」
六〇年安保闘争から戦後民主主義との闘いへ
経済学徒としての再出発から大衆社会批判へ
『大衆への反逆』と田中角栄 他
第四章 西部邁とは何者であったか
西村幸祐×富岡幸一郎×三浦小太郎 鼎談
西部邁と私たち
西部邁と「死生観」
西部邁と「安保闘争」
西部邁と「論壇」
西部邁と「知識人のあり方」 他
特別付録 「主権」とは何か 西部邁 講演録
バーチャル・リアリティとしての「主権回復」
日本国憲法の偽善と無国籍性
アメリカの「保護領」にすぎない日本の現状
「国家主権」の本質とは何か
アメリカによる日本への「ジェノサイド」 他
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