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出版社:慶應義塾大学出版会
出版日:2020年03月04日頃
ISBN10:4766426703
ISBN13:9784766426700
販売価格:3,850円
私たち人間は「自然」を前にしたとき、どのような思想的営為を展開してきたのか。
古代から近代にいたるまで、その意義を検討する。
ギリシャ・ローマとイスラーム世界を中心に、文明の根幹にある自然観の多様な現れ方を再検討する、慶應義塾大学言語文化研究所、最新の研究成果。
はじめに 神崎忠昭
I 自然/本質の追究
タレス、あるいは自然哲学の誕生 納富信留
トマス・アクィナスにおける「自然」の理解
--キリスト両性論を手がかりにして 上枝美典
西洋中世の存在論における「自然」概念の位置づけについて 山内志
朗
II 存在の連環のなかで
プロティノスにおける自然美 樋笠勝士
宇宙創造の再現としての神働術
--新プラトン主義的自然神学の哲学的背景 土橋茂樹
「照明学の師」スフラワルディーの自然論から
--『照明の叡智学(哲学)』から第2部第3論考訳注 野元 晋
キトミール考ーーイスラーム文化圏における犬と人 鎌田 繁
III 星を見つめて
適正な時の把握を目指して
--カロリング朝の文教政策と暦算法(computus)論争 岩波敦子
中世ヨーロッパにおける占星術と世界観
--ニコル・オレームの事例から 神崎忠昭
IV 近代の「ためらい」
進化論と世界の美的統一について
--ゲーテ自然学の観点から 粂川麻里生
柳宗悦の自然観と絨毯
--日本における遊牧民絨毯の受容とその背景 鎌田由美子
ロシアにおける自然と人間
--ソロヴィヨフとフョードロフの観点を中心に 谷 寿美
おわりに 神崎忠昭
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