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出版社:慶應義塾大学出版会
出版日:2012年11月02日頃
ISBN10:476641988X
ISBN13:9784766419887
販売価格:9,900円
「蒐集」によって何が生まれるのか?
▼古代からルネサンスを経て近世まで美術コレクションがどのような過程で発生し、現在の形となり、成立していったのかーー。
▼コレクションとは、美術品が博物館・美術館までに到達する状態を含む。本書では、芸術家のみならず、その時代の所蔵家=権力者の動向をも研究対象とし、両者のかかわりを精査するという、きわめて歴史的な問題を扱っている。
▼「古代・中世」「メディチ家」「イタリア・フランス・スペイン」という観点から、各時代の財産目録等の膨大な資料をもとに、「蒐集」を読み解く、美術史研究の最新成果!
はじめに 遠山公一
I 古代から中世のコレクション
古代ローマ庭園の美術コレクション
ーーサルスティウス庭園にみる諸問題とともに・・・・・小泉 篤士
都市のコレクションとしての聖遺物
ーーヴェネツィアの聖遺物蒐集・・・・・星 聖子
ビガッロの画家の《聖ゼノビウス祭壇前面飾り》
ーー祭壇装飾/聖遺物から美術品へ・・・・・金原由紀子
II メディチ家のコレクション
一五世紀のメディチ家邸内における絵画
ーー「祈念像」から「美術品」へ・・・・・出 佳奈子
一五世紀メディチ家の古代彫玉(ジエム)蒐集
ーーその社会的及び政治的意義・・・・・西川しずか
一五世紀メディチ家彫刻コレクション
ーー新たな彫刻形式の発生および台座・・・・・遠山 公一
一五、一六世紀のイタリアにおける中国磁器の様相
ーーメディチ家の家財目録を視点として・・・・・佐藤サアラ
調度としての絵画
ーー一七世紀ピッティ宮内のタブローの配置・・・・・金山 弘昌
III イタリア・フランス・スペインのコレクション
ブルゴーニュ公フィリップ・ル・ボンのコレクション
ーーアレクサンダー大王のタペストリーにみる政治的役割・・今井 澄子
ルネサンス期の都市国家マントヴァにおけるコレクション
ーーイザベッラ・デステによる蒐集とその展示・・・・・神谷くみこ
ルネサンス期のヴェネツィアにおけるグリマーニ・カメオ・・細野 喜代
一六世紀イタリアにおける自然の蒐集
ーーウリッセ・アルドロヴァンディの博物図譜をめぐって・・小林 明子
一七世紀パリにおける「好事家(キュリュー)」たちの絵画への眼差し・・・・望月 典子
フェリペ三世時代のスペインのコレクション
ーー静物を主題とする絵画の成立と発展・・・・・・諸星 妙
フランソワ・カコー、イタリア駐在フランス人外交官の絵画コレクション・・・・大谷 公美
ピエロ・デッラ・フランチェスカ
ーーその評価の変遷と作品の流通・・・・・・林 克彦
コレクターと画家
ーーセガンティーニの場合・・・・・末吉 雄二
人名索引
メディチ家系譜
編者・執筆者紹介
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