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出版社:和泉書院
出版日:2017年03月30日頃
ISBN10:4757608314
ISBN13:9784757608313
販売価格:4,950円
説経は闇夜を行くが如き境涯に於いても一筋の光明が差し込むことを教え説く物語であり、さんせう大夫、をぐり、かるかや等がある。本書はその魅力を最高の知見を結集して解きほぐし、別次元に押上げた待望の書である。
口絵 『せつきやうおくり』/『さんせう太夫物語』
序論 語り物としての説経ー栄華循環の神仏利生譚ー 阪口弘之
第1章 説経の成立
1節 説教から説経へ─西大寺流律僧の説話世界を軸に─
小林直樹
2節 『直談因縁集』所収説話と説経 小林健二
3節 慶長六年の「操説経興行」と慶長三年の遺跡出土かしらをめぐって 加納克己
4節 絵画化された説経ー絵巻・奈良絵本のさまざまー 川崎剛志
第2章 説経作品の諸相ー道を行く物語
1節 「かるかや」の物語ー「高野巻」と四国の弘法大師伝承との関係 武田和昭
2節 「さんせう太夫」の物語ー膚の守の地蔵菩薩と系図の巻物ー 井上勝志
3節 「をぐり」の物語ー十王由来譚ー 川端咲子
4節 説経正本「松浦長者」の成立 阪口弘之
第3章 説経の周縁
1節 説教者と身分的周縁 塚田 孝
2節 『信太妻』という語り物ー狐と文殊が託したものー 林久美子
3節 越前大野城下の座頭と瞽女 マーレン・A・エーラス
4節 真宗寺院における教化の諸相ー「絵解」の成立ー 沙加戸弘
付録(翻刻紹介)
ドイツ・フランクフルト市立工芸美術館蔵フォーレッチ・コレションの奈良絵本群について ベルント・イォハン・イェッセ
1 フォーレッチ本「さよひめ」 カティア・トリプレット
2 『しゆつせ物語』解題・翻刻 粂汐里
結語 川森博司
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