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出版社:早稲田大学出版部
出版日:2019年10月30日頃
ISBN10:4657197010
ISBN13:9784657197016
販売価格:5,500円
日本の農山村が直面している三重苦は、環境・資源管理、経済、社会の領域にまたがっていると本書は指摘する。一つは、農業の資源管理を担う人材の不足。もう一つは、兼業農家を営む経済条件の悪化。最後に、過疎と高齢化による活力低下。これらがもたらす三重苦は、それぞれが複雑に絡み合い、農山村を窒息死させようとしている。解決の道筋として、広域経営法人や集落営農法人の活動に注目する一方で、妥当な政策的支援を受けることの必要性を説く。「社会的共通資本」である農と農山村の持続可能性を守り抜くために、ヒトと地域、国は何ができるか、そして何をしなければならないか。農と商工・福祉の連携から食料産業クラスターの形成、JA直売所の取り組みまでと豊富な事例を取り上げ、農業再生の可能性を力強く示す。
序 章 農山村再生の論理と方法
第1部 広域経営と地域農業再生
--社会的企業の新たな挑戦
第1章 共生農業システムを担う社会的農企業
--鳥取県八頭町の新たな挑戦
第2章 創造と連携による広域経営システム
--広域経営法人の挑戦
第3章 農村における社会的企業と政策システム
--ヨーロッパの経験から学びえるもの
第2部 産業間の連携とチェーン構築による地域再生
第4章 農商工連携の深化とバリューチェーン
第5章 JA直売所と道の駅の新たな公共とビジネスモデル
第6章 農福連携と持続的な農業・農村発展
第3部 地域再生への新たな挑戦
第7章 日本型水社会の変化と地域資源管理システムの再構築
第8章 小水力発電が果たす中山間地域の底支え
--農村の再生可能エネルギー活用に向けて乗り越えるべき課題
第9章 共生農業システムのモデル構築に向けて
--地域資源の総合的な利用と管理
参考文献
あとがき
索引
英文要旨
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