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出版社:森北出版
出版日:2019年02月09日頃
ISBN10:4627054513
ISBN13:9784627054516
販売価格:3,960円
「定理の証明には、いったいどれくらいの公理が必要なのだろう?」--古くは紀元前から、数学にはたびたびこの疑問が投げかけられてきた。この疑問にある種の回答を与えるのが、逆数学とよばれる数学基礎論の一分野である。
逆数学では、“公理”から“定理”を導く通常の数学とは異なり、“定理”に必要な“公理”を探る。これによって、定理どうしを“深さ”で分類したりすることができる。たとえば、「最大値の定理は中間値の定理より“深い”」といった具合だ。
本書では、解析学の基礎を通して、逆数学の基本的な考え方を解説。要所要所で歴史的な話題にも触れながら、読者をナビゲートしていく。
本書を読み終えた後、読者は、これまで出会ってきた定理たちを少し違った角度から眺めている自分に気づくはずだ。
「数学者は、材料の公理を加工して、定理という製品をつくり出す機械みたいなものか、といえば決してそうではないだろう。むしろ、ある定理を生み出すためにはどんな概念や仮説が必要か、あるいは、どうすればもっと少ない仮定で同じ定理が導けるかと考えていることが多いはずである。そのような(…)数学の内側(inside)を探る方法はないだろうか。この素朴な疑問に対して、内視鏡のような強力な道具を与えるのが逆数学なのである。」(監訳者解説より)
第1章 逆数学に至る歴史
第2章 古典的算術化
第3章 古典的解析学
第4章 計算可能性
第5章 計算の算術化
第6章 算術的内包公理
第7章 再帰的内包公理
第8章 全体像
監訳者解説
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