現代福祉学の再構築

我が国社会福祉学界の重鎮・古川孝順氏による「京極社会福祉学」批判に応えて、今後の社会福祉学の方向を指し示す「京極社会福祉学」の今世紀最初の集大成である。『新・社会福祉原論』を踏まえ、それ以降の諸業績及び最新の書『〔新版〕福祉法人の経営戦略』（2019年）までの膨大な著作を収斂させ、あらためて独自の「三相構造論」《政策ー経営ー臨床》を全面的に展開した渾身の労作 はしがき 序　章　社会福祉学の確立のための主な要件 　第1部　全体社会における社会福祉の位置 第1章　K・ボールディング「社会システム論」の枠組み 第2章　古川孝順「社会システム論」の枠組み 第2部　社会政策における社会福祉の位置 第3章　社会政策・社会保障・社会福祉の区別と関連 　1 社会政策と社会福祉 　2 社会福祉の実践位相 第4章　古川L字型社会福祉構造説ーーその問題点 　1 京極社会福祉三相構造論への反批判 　2 古川L字型社会福祉構造説 　第3部　社会福祉の三相（三層）構造 第5章　福祉政策ー福祉経営ー福祉臨床 　1 経営概念の相違 　2 マクローメゾーミクロの三層区分 第6章　古川社会福祉三層構造説批判 　1 京極社会福祉三相構造論は仮説か 　2 京極社会福祉論は三浦・高澤両氏のエピゴーネン説なのか 　第4部　社会福祉のフレーズ分析ーー理念と政策・経営・臨床 第7章　福祉理念と社会福祉原論 　1 社会福祉の理念 　2 生存権と福祉理念 　3 憲法25条の解釈 　4 自由権と社会権 第8章　社会福祉の政策論 　1 福祉サービスの資源と供給 　2 福祉サービスのニーズと需要 　3 福祉政策と福祉サービス需要モデル 　4 福祉サービスの利用者負担 　5 福祉サービスの政策過程と財政システム 第9章　社会福祉の経営論 　1 福祉経営の前提 　2 福祉経営の核心 　3 福祉サービスの供給システム 第10章　社会福祉の臨床論 　1 福祉臨床の体系 　2 福祉臨床のプロセスーー福祉臨床の目標・期間・手法 　3 福祉サービスの担い手（いわゆる援助者）の専門職化 　4 福祉ボランティアと福祉臨床 終　章　社会福祉学のさらなる探究のために あとがき 著書一覧 人名・事項索引