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出版社:白水社
出版日:2015年10月24日頃
ISBN10:4560084661
ISBN13:9784560084663
販売価格:3,520円
20世紀の胎動を展望した5カ月間の物語
一九二七年五月二十一日、初夏を迎えたアメリカで、二十世紀を代表する出来事のひとつとなった偉業が達成された。ニューヨークを離陸した若き飛行士チャールズ・リンドバーグがパリに到着、世界初の大西洋単独無着陸横断飛行に成功したのだ。そして夏も終わろうとしていた九月三十日、アメリカはもうひとつの快挙にわいた。ニューヨーク・ヤンキースのベーブ・ルースがシーズン六〇号ホームランを放って大リーグ記録を塗り替え、鮮烈な記憶を人々の心に刻んだ。一九二七年のこの五カ月間、それは二十世紀のアメリカにとっていちばん熱い夏だった。
向こう見ずな冒険、常軌を逸した情熱、底知れない楽天主義と悪徳の栄えーー。著者は、一九二七年の夏を駆け抜けた有名無名の人々の生きざまを、ウィットとユーモアを織り交ぜた軽妙な語り口で色彩豊かに描き出し、悲喜劇とも言うべき群像劇に仕立て上げていく。本書は、アメリカという大国が初めて世界の表舞台に存在感を示した五カ月間の、情感豊かな歴史物語である。「ひと夏」という小さな窓から激動の二十世紀の胎動を展望し、名手ブライソンがストーリーテラーとしての真骨頂を発揮した作品。
プロローグ
5月 ザ・キッド
6月 ザ・ベーブ
7月 大統領
8月 無政府主義者(アナーキスト)たち
9月 夏の終わり
エピローグ
原注/謝辞/訳者あとがき/写真クレジット/出典に関する注と読書案内/人名索引
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