ポピュリズムという挑戦

かつて周辺的な位置にあったポピュリスト勢力は、今日世界各国で議会政治に参入し、存在感を増している。ヨーロッパ、アメリカ、そして日本で民主主義への挑戦を続けるポピュリスト勢力の現在を詳細に分析し、政治の行方を展望する。執筆者＝水島治郎、古賀光生、今井貴子、野田昌吾、土倉莞爾、伊藤武、作内由子、田口晃、中山洋平、西山隆行、中北浩爾。 はじめに……………水島治郎 第1部　ポピュリズムとは何か 　第1章　「主流化」するポピュリズム？--西欧の右翼ポピュリズムを中心に……………古賀光生 　第2章　中間団体の衰退とメディアの変容ーー「中抜き」時代のポピュリズム ……………水島治郎 　第3章　遅れてきたポピュリズムの衝撃ーー政党政治のポピュリズム抑制機能とその瓦解？……………今井貴子 第2部　揺れるヨーロッパ 　第4章　「ドイツのための選択肢（AfD）」の台頭 ……………野田昌吾 　第5章　フランス選挙政治ーーエマニュエル・マクロンとマリーヌ・ルペンの対決 ……………土倉莞爾 　第6章　イタリアにおける同盟の挑戦ーー「主流化」をめぐるジレンマへの対応 ………………伊藤武 　第7章　オーストリアにおけるクルツ政権の誕生ーー主流政党のポピュリズム化とポピュリスト政党の主流化 ……………古賀光生 第3部　民主主義への挑戦ーーローカルからグローバルへ 　第8章　地方選挙での苦悩ーー 二〇一八年オランダ自治体議会選挙で自由党はなぜ負けたのか ……………作内由子 　第9章　直接民主主義（国民投票）とポピュリズムーースイスの事例で考える ……………田口 晃 　第10章　革命と焦土ーー二〇一七年フランス大統領・下院選挙の衝撃 ……………中山洋平 　第11章　トランプ時代のアメリカにおけるポピュリズム ……………西山隆行 　第12章　地域からのポピュリズムーー橋下維新、小池ファーストと日本政治 ……………中北浩爾 おわりに……………水島治郎