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出版社:国分進行堂
出版日:2017年04月21日頃
ISBN10:499081987X
ISBN13:9784990819873
販売価格:2,200円
序
鹿児島県立加治木高等学校創立120周年の記念すべき年に、二見剛史・下笠徳次両氏による、在校生に贈る冊子『龍門の志』は時宣を得た有意義な刊行であると思います。二人は共に誠実で向上心が強く、努力を惜しまない優秀なあなた方の先輩です。
かつて薩英戦争で、英国海軍の威力を知り、鎖国の時代に薩摩藩英国留学生(15名)を英国に派遣して知識・技術などを習得させた事実もあります。私は県教育委員会に勤務中、文部省の海外教育事情視察団(全国から27名)の一員として、約1か月間、タイ、インド、ギリシャ、イタリア、スイス、西ドイツ、イギリスの学校・生徒などの状況や文化遺産などを見学し、大いに触発され、以後の教育活動に活かしたものです。
島津日新公の『いろは歌』に「善きあしき人の上にて身を磨け友はかがみとなるものぞかし」とあります。つまり、善きにつけ悪しきにつけ、人の身の上(姿)を見ることにより自分を磨くのがよい。特に友達は我が身を修め正すかがみとなるものであると。心すべき言葉です。
先輩の『龍門の志』は極めて豊富な内容です。熟読し、今後の人生に活かされるよう希望します。
池田努(昭和29年5月〜昭和36年3月まで在職)
まえがき
第1部 志を高める時空
1 周辺部(地方)から中央(世界)への文化の発信
2 文化日本への道(中学時代の作文)
3 世界人権デーに想う(高校時代の作文)
4 鳴呼、わが青春「六本松」
5 心を磨く(現代社会への提言)
6 人生の折り返し点
第2部英語学から見える世界(下笠徳次)
1 1500年に及ぶ波乱万丈の英語の旅路
2 英語は果たして永遠不滅の言語であり得るか?
3 地球規模の英語:Globish(`global'+`English')の登場
4 世界諸英語(WorldEnglishes)という概念
5 英語の三大円圏(lnner-,Outer-,ExpandingCircleofEnglish)
6 イギリスの新標準英語:河口域英語(EstuaryEnglish)の誕生と発展
7 オックスフォード系英々辞典を引く意味について
8 チョーサー『カンタベリー物語』:「総序の歌」は英語古典の最高峰!
9 シェイクスピア:『ハムレット』は英語語彙の豊穣の海
10 W.S,モーム:『サミング・アップ』は大学受験生必読の名著
11 近代英語の精華:『不思議の国のアリス』は英国の国定教科書的存在1
12 二人の文豪(ゲーテとディケンズ)のイタリア旅行(視点の相違)
13 辞書制作者は果たして人畜無害の徒労人か?
14 翻訳裏話:『カンタベリー物語』(岩波文庫)翻訳の下訳に携わって
第3部教育学から見えた世界(二見剛史)
1 TheWorldEducationFellowshipと私
2 WEFオーストラリア大会参加記
3 WEFオランダ大会に参加して
4 大学と地域の連携に感動して一一一一ベルギー訪問記
5 ボストン昭和女子大学訪問記
6 大学を育てる風土:エルマイラ
7 アフリカ10日間の旅
8 ボルネオ島でWEFを考える
9 ユーラシア大陸で学んだ知恵
10 世界をつなぐもの
11 日中交流余話
12 恒久平和へのわが思い
13生涯学習社会における国際教育
第4部母校への感謝
1 母校開学の祖:谷山初七郎先生に光を
2 圧倒的な存在感:恩師・池田努先生の思い出
3 新納教義・龍門会会長との思い出
4 古酒を美酒に変えるところ一龍門会と同期会
あとがき
グラヴィアー母校の風景
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