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出版社:剣筆舎
出版日:2020年01月31日頃
ISBN10:4910083006
ISBN13:9784910083001
販売価格:2,090円
事理一致の近代職人に学び、現代の日本人が失いつつある職業文化の精髄を掘り起こす。
「見える化」ばかりを追い求め、「出来る化」が置き去りにされている昨今ーー。
近代には、先達から技術と理論を受け継ぎ、さらなる高みを体現した職人たちが存在した。
彼らが仕事へ注いだ心血は、同時に自らの生命をも高みへ導いただろう。
その仕事振りは、今の世に言う「ワーク・ライフ・バランス」を根本から揺るがすものだ。
しかし、仕事と生命を相即不離とした職人たちは、有形無形の文化的財産を遺している。
一体、我々は次世代に何を残せるというのであろうか?
千代鶴是秀や長谷川幸三郎、嶋村幸三郎、伊藤宗一郎、野村貞夫ら、鍛冶屋や鉋台屋、大工など、知る人ぞ知る名匠たちの超絶技巧を伝えるエピソードに内包された、近代職人の道徳や美意識、仁義、矜持を、武術研究者・甲野善紀と、土田刃物店三代目店主にして、伝統木工具目利き人・土田昇という、異業種の奇才ふたりが語り尽くす。
働き方を変えるのではなく、生き方そのものを変えてしまう、現代人にとって真に貴重な対談。
まえがきーー甲野善紀
仕事道具に触るのは感覚が育ってから
道具鍛冶の名工・千代鶴是秀の修行はじめ
「お前が本で学んだ事ではない、お前の一言を言ってみよ」
職人の「恥」
職人の思い入れと伝統
重い金床を片手でヒョイッ(玄能鍛冶・長谷川幸三郎)
職人と素人の違い
「こいつなら、いけるかもしれない」
手裏剣術が玄能作りのヒントに?!
墨掛け粗掘り五分(鉋台屋・伊藤宗一郎)
理想的な鉋台
名人大工と名人鍛冶の職人仁義合戦
野村貞夫棟梁の美意識
マサカリ遣いとゴルフのフォーム
息の根を止められた鋸鍛冶
職人の「老い」
これからの職人の生き方
本当の名刀とは
職人の仁義
土田一郎、千代鶴是秀に出会う
清忠問答
穴大工の玄能の柄
「名工」たる所以
【追記対談】授業科目は、国語と歴史と体育だけ
あとがきーー土田昇
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