明治維新・漢方撲滅の実相

明治維新は江戸幕府の崩壊と天皇親政に政治体制が変わった。医学も古めかしい漢方は捨てて西洋医学に替えた。そのように漠然と考えてきたが、 天皇のご意向も裏切って徹底的に漢方を撲滅するという凄まじいものであったことを府立脚気病院の実像の解析などから明らかにした著作である。 序文 第一章　維新前夜 　第一節　医師開業試験以前の医師養成 　第二節　緒方洪庵・適塾のこと 　第三節　佐倉順天堂のこと 　第四節　長谷川泰と石黒忠悳 　第五節　漢方医は何を考えていたのか 第二章　維新後の漢方撲滅の実相 　第一節　医制は軍制の一部と考えられた 　第二節　明治維新とは漢方撲滅のことであった 　第三節　浅田宗伯、明宮嘉仁親王（大正天皇）の命を救う 　第四節　天皇の聖慮を裏切った府立脚気病院をめぐって 　第五節　漢方撲滅の日 あとがき