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出版社:有志舎
出版日:2018年02月28日頃
ISBN10:4908672199
ISBN13:9784908672194
販売価格:5,500円
戦後思想のなかに独自の地歩を占める思想家ーー竹内好。中国文学研究者でありアジア・太平洋戦争下での従軍体験もあった彼は、中国近代の歴史と文学に現れた思想を動態的にとらえ、そこから独自の「近代」論や文学論、アジア論・知識人論などを紡ぎ出していった。さらに戦後日本人の思想の在り方にも真正面から向き合い、ナショナリズムや民族・民主主義というものを根本から考え続けた。その竹内は、同時代の歴史学とどのような対話を繰り広げ、また歴史そのものをどのように考えていたのか。また現代の歴史家は、彼の思想といかなる対話をなし得るのか。本書は歴史学の立場と手法から、竹内の思想と歴史認識にさまざまな角度からアプローチする。
総論 竹内好と「歴史学」との対話(山田 智)
第一部 生涯と思想ー評伝編ー
一 〈魯迅〉にいたる道 -復員までー(小嶋茂稔)
二 〈ドレイ〉からの脱却を求めてー戦後社会のなかでー(黒川みどり)
第二部 思想と近現代史ー各論編ー
一 〈共通の広場〉の模索ー竹内好と第三次『思想の科学』-(廣木 尚)
二 明治維新論の展開(田澤晴子)
三 〈朝鮮〉というトポスからみた「方法としてのアジア」(姜 海守)
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