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出版社:唯学書房
出版日:2016年08月25日頃
ISBN10:4908407045
ISBN13:9784908407048
販売価格:2,420円
国家暴力にアートで抗う! 画家・洪成潭(ホンソンダム)の挑戦
靖国神社は、侵略の美化/戦争への動員を正当化する装置であった。しかし、それはいまなお、日本を、東アジアを、闊歩している。私たちは、ヤスクニズムとどう対峙するか?
〈ヤスクニズム〉とは?
ダグラス・ラミス(沖縄キリスト教学院大学教員)が日本の保守派の軍国時代のロマンを「靖国+イズム=ヤスクニズム」として、ドイツの「ナチズム」と比して皮肉った造語。つまり、私たちの日常に潜む「国家主義、国家暴力」と言いかえることができます。
洪成潭●記憶──ヤスクニズム 訳・岡本有佳
第1章 〈靖国の迷妄〉作品を読む
古川美佳●靖国の闇のただなかで──洪成潭 連作〈靖国の迷妄〉美学的解釈の糸口へ
洪成潭●私はふたたび、ヤスクニの闇の中を歩く 訳・古川美佳
展覧会・活動年表、作品リスト、参考文献
武居利史●洪成潭の造形世界が語りかけるもの
池田忍●日本美術、ジェンダーの観点からみる
市原研太郎●社会的、政治的表現と検閲の批判──洪成潭と“Banned Images”展
毛利嘉孝●見えないヤスクニズムを可視化するために
井口大介●靖国神社・美化する政治性と美術表現について
原爆の図 丸木美術館 洪成潭連作〈靖国の迷妄〉巡回展
岡村幸宣●ヤスクニズムを超えて、未来の道を照らし出す
大浦信行●地霊と共振する〈靖国の迷妄〉
金城実●靖国を彫る遠近法──なぜ沖縄で靖国裁判を起こしたのか
口絵 連作〈靖国の迷妄〉
洪成潭●靖国と松井秀男伍長─19 訳・古川美佳、李英哲
ドキュメント
東アジアのYASUKUNISM展ドキュメント 岡本有佳
田中恵美・岡本有佳●革命版画学校 with A3BC: 反戦・反核・版画コレクティブ
粟津ケン・壷井明・古川美佳●音楽と美術のコラボ〈忘却の陰で──哀しみの東アジア、そしてフクシマ〉
古川美佳●李愛珠の舞台──戦争の掃き清め巫舞
小森明子●日本の表現者は何をするのか
李英哲●朗読「ヤスクニの詩(靖国と松井伍長)」を演出して 趙ヨウ基 尹成銖
李泳采●時代精神としての東アジアのYASUKUNISM展
金英丸●平和の灯を! ヤスクニの闇へキャンドル行動
第2章 ヤスクニの何が問題か
内海愛子+永田浩三●分断される死
辻子実●恐ろしさのただ中で
南相九●韓国人にとって靖国神社とは何か
田中優子●靖国は神社なのか?
中西新太郎+鵜飼哲●ヤスクニと現代日本
須藤遙子●自衛隊協力映画にみる「フツー」性
小倉利丸●表現の政治力を復権させる可能性として
土井敏邦+洪成潭●〈記憶〉をめぐる対話
崔善愛●洪成潭への道
ダグラス・ラミス+洪成潭●戦争できる日本/増殖するヤスクニズム
終章 徐勝●洪成潭と東アジアへ──国家暴力への美術的抵抗
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