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出版社:ハモニカブックス
出版日:2019年12月24日頃
ISBN10:4907349157
ISBN13:9784907349158
販売価格:1,650円
中山千夏が自らの「老い」に向き合う。
「あなたの心に」から47年、直木賞候補になった小説『子役の時間』から36年。いちばん新しい中山千夏がここにいます。
生きるとは老いること。成長とは老化なのだ。生きると老いるは生命の両面、と捉えることで、老人であることが人間であることと、確かに感じられるようになった。老いるは生きる。老人は人間。人間なのだから、ヒトさまざま。老人さまざま。
装丁=柏田幸子(ウエル・プランニング)
生きるとは老いることなのだ。成長とは老化なのだ。生きると老いるは生命の両面、と捉えることで、老人であることが人間であることと、確かに感じられるようになった。老いるは生きる。老人は人間。人間なのだから、ヒトさまざま。老人さまざま。
私にとって私は、誰とも決して交換できない唯一無二の存在である。だから私は私にとって、絶対的な存在価値がある。私の存在価値は、「他」によって生じるわけではない。私が「私」であることによって、生じる。他の役に立とうが立つまいが「私」は存在するだけで存在価値がある。ひとはみんな、そこに存在するだけで、それぞれかけがいのない「私」の価値に、きらきら輝いている。人間は誰もみんな、存在するだけで尊い価値がある。
中山千夏 2018年5月記す
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