私が選んだ働き方

精神障害のある人たちの多くが働きたいという希望を持っている．しかし，その希望を実現することは容易なことではない． 本書は，一般の事業所で働いている人たちにインタビューし，働くことの喜びや生きがい，苦労や葛藤も含めた，障害や疾病を抱えつつ働く経験を掲載している． 第1章は，阪井宏一さん，野口智子さんが，一般の事業所で働くまでにどのような準備をし，現在の働きぶりを語り，職場の上司や支援者，仲間からメッセージが寄せられている．第2章は，6名の一般の事業所で働く人たちの経験をQ&Aの形式で掲載している．彼らの話しから，働くことは苦労も多いけど，それもまた喜びであること，知恵と工夫で働いている姿から，多様な働き方があることがわかる．本書をお読みいただくと，自分も働いてみようかなと思うのではないでしょうか． これから働きたいなと思っている人，現在一般の事業所で働いている人にもぜひ手にしてほしい1冊である． はじめに 第1章　私が選んだ働き方 家族を安心させたい　企業で働くことを選択　　阪井　宏一 仕事の流れ 職場の上司から……　期待しています　　横田　恵司 ジョブコーチから　安定した職業生活を支えていきたい　 支援者から　自分に合った仕事を選択　　鈴木裕貴 仲間から　真面目さと責任感で仕事に向き合う　　藤澤　康 周りの人に支えられ働き続ける　　野口　智子 支援者から　経験を自信に，仲間の支えを力にして　　大澤　美紀 仲間から　頑張り屋で強くて優しい智ちゃん　林　彩湖 第2章　企業で働く人たち おわりに