時代の体温

１９９９年２月１１日から３月２２日に渡り、東京都の世田谷美術館の企画により同館で「時代の体温」展が開催された。同展において根本敬は、大竹伸朗、奈良美智らと同一会場に、日頃続けているフィールドワークの道程で邂逅した「因果者」や「天使者」や「電気電子者」たちの断片や痕跡や気泡をもとに組み上げたインスタレーションを出品した。インスタレーション実行の過程で根本は３冊の画集を会場の一隅で制作した。根本の要請により、湯浅は「因果者」たちがこの世に放出した音霊や音痕や音塊を混ぜ合わせた５枚の音盤を制作し、会場に常時流した。本書は、その画集と音盤を再構成リミックスし合体したものである。なお、本書のタイトルは同展における根本敬インスタレーション部屋に冠されたものを流用した。