戦国武将と城

小和田哲男先生の50年に亘るご研究と平成26年に古稀を迎えられるのを記念して、戦国史と城郭に関する論考40数本を収録。小和田先生が研究して来られた今川氏、浅井氏に関するものはもちろんのこと、多数の文書を読み比べての論考、発掘調査資料を基に比較検討された戦国期城郭の様相など、多岐に亘る。章扉と見返しには宮下英樹氏の挿絵を配し、まさに戦国時代研究者、戦国ファン必携の一冊。 ■特別寄稿 戦国大名の戦死者遺族への戦後補償　　　小和田　哲男 ■戦国史編 北条氏邦の花押についてー変遷と年代比定を中心にー　　　浅倉　直美 近世初頭三島宿問屋笠原氏の系譜についてー後北条氏遺臣笠原隼人佐を中心にー　　厚地　淳司 小堀正一の作事と普請ー正一書状にみる作事を中心にー　　伊藤　一美 家忠の流儀ー『家忠日記』の改行ー　　大嶌　聖子 戦国大名浅井氏家臣・赤尾氏の基礎的研究　　　太田 浩司 北条氏照初期の居城と由井領　　　加藤　哲 津波堆積物と考古資料からみた北条早雲の伊豆相模進攻戦　　　金子　浩之 戦国大名の交替と寺社ー今川から武田へー　　　久保田　昌希 高天神城石牢の大河内氏　　　小林　輝久彦 今川氏真子息、澄存についてー近世初期、本山派修験再編との関わりからー　　　酒入　陽子 安房「妙本寺文書」の雪下殿定尊安堵状についてー享徳年号の襲用をめぐってー　　　佐藤　博信 生駒氏の讃岐入部に関する一考察　　　橋詰　茂 「牢人」再考ー牢人集団の一様相　　　長谷川　弘道 今川氏三河領有期の松平庶家　　　平野　明夫 武田氏家臣孕石氏と藤枝堤について　　　前田 利久 下坂鍛冶の成立と展開について　　　森岡 栄一 大澤氏と堀江氏ー国衆論の視点からー　　　森田　香司 開城と降伏の作法　　　山田　邦明 ■城郭編 武田系城郭の最新研究ー丸馬出を中心にー　　　石川 浩治 豊前地域における黒田官兵衛・長政の城　　　岡寺 良 信濃高遠城の再検討ー縄張り・考古資料・文献史料による中世高遠城の復元ー　　　河西 克造 徳川家康五カ国領有時代の城　　　加藤 理文 近世城郭石垣における勾配のノリとソリについて　　　北垣 聰一郎 城下町小田原の都市研究と今　　　佐々木 健策 豊臣秀次の本・支城からみた佐和山城の縄張りー本丸構造と東山麓の堀・土塁の成立を考えるー　　　下高 大輔 慶長五年八月二十三日の岐阜城攻城戦について　　　白峰 旬 近世城郭の土橋・木橋・廊下橋ー近江彦根城を事例としてー　　　高田 徹 戦国期播磨における本城の成立　　　多田 暢久 古今伝授挙行の城ー豆州三島河原ケ谷城跡ー　　　土屋　比都司 掛川城攻めにおける徳川家康の陣城跡　　　戸塚 和美 残存遺構から見た丸子城の築城主体　　　中井 均 城郭史上における指月伏見城ー織田・豊臣政権の城郭と港湾ー　　　中西　裕樹 発掘された浅井家臣団の居館について　　　西原 雄大 さま石考　　　乗岡 実 「居館と詰城」に関する覚書　　　萩原 三雄 山科本願寺跡と武家権力　　　福島 克彦 関東領国時代の徳川の城ー天正十八年後の小田原城と箕輪城を中心としてー　　　松井 一明 武田氏の山城をめぐって　　　三島 正之 一夜城と村の城ー信長の陣城と雑賀衆の城ー　　　水島 大二 静岡県下の戦国期城郭における曲輪内建物について　　　溝口 彰啓 駿河国東部における戦国期土豪屋敷の様相ー戦国期「境目の地」の民衆についての一考察ー　　　望月　保宏 兵庫県内の織豊期石垣事例　　　山上 雅弘 石神井城の縄張の再検討　　　八巻 孝夫 小和田哲男先生　略年譜 小和田哲男先生　著作目録