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出版社:影書房
出版日:2018年11月22日頃
ISBN10:4877144803
ISBN13:9784877144807
販売価格:4,180円
作家・中野重治と堀田善衞が、冷戦下の1953年から中野が亡くなる1979年までに断続的に交わした全書簡82通。
これらの書簡からは、民族独立運動を背景にしたアジア・アフリカ作家運動、中ソ論争からソ連等のチェコスロヴァキア侵攻事件、中野の日本共産党からの除名問題、キューバの新たな模索、ヴェトナム戦争等々、国内外の政治・社会が激動する時代において、これに向き合い、それを考えるなかから作品を発表し、発言し行動を起こしてきた文学者たちの肉声が聞こえてくる。
本書は往復書簡のほか、中野重治と堀田善衞の往復書簡をめぐる、鎌田慧、海老坂武、栗原幸夫各氏による書き下ろし論考と、中野・堀田と同時代を生きた文学者、竹内好、加藤周一、鶴見俊輔による中野論・堀田論を再掲。また、中野重治による堀田論、堀田善衞による中野論を収録し、巻末に関連年譜を付した。
戦後、国内外で政治と民主主義が大きく揺れ動くなか、あるべき文学と生き方を模索し格闘した文学者たちの証言。
第1部 本文編
(1)中野重治・堀田善衞 往復書簡
(2)資 料
「堀田善衞小論」……中野重治
「墓からの声ーー中野重治追悼」……堀田善衞
第2部 解説編
「中野重治と堀田善衞ーー戦後史のなかで」……竹内栄美子
「中野重治・堀田善衞交流小史」……丸山珪一
「思想家としての中野重治」……竹内 好
「『路上の人』及び堀田善衞」…… 加藤周一
「中野重治ーー自分の中の古い自分」……鶴見俊輔
「同志的対話」…… 鎌田 慧
「往復書簡集を読んでーー私感」……海老坂武
「中野重治と堀田善衞の「戦後」」……栗原幸夫
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中野重治・堀田善衞関係略年譜
編者あとがき
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