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出版社:公人の友社
出版日:2024年01月16日頃
ISBN10:4875559089
ISBN13:9784875559085
販売価格:2,970円
マスツーリズム以降、観光は自らが持つ暴力性や非対称的な人と人との交流を軽減・解消するあり方を探ってきた。コロナ禍が明け、観光は一見平常に戻ったように思える。しかしながら様々なリスクが露骨に浮き彫りとなった結果、観光を巡る社会的状況は間違いなく岐路に立たされている。今こそ観光の「光と影」両方に目を向け、その狭間から地域の新しい価値と連帯をつくりあげてゆく観光とは何かを模索する必要がある。新しい観光の理論から実践例まで幅広く語る。本書はコロナ禍の最中に書かれた『ポストマスツーリズムの地域観光政策』をコロナ禍後の時代変化に合わせ、一部は大幅に書き変え、また多くは書き手を変えて新しく書き加えたものである。
まえがきーー観光の光と影(須藤 廣)
第一部 観光総論
第1章 日本における観光の変容とポストマスツーリズム(ニューツーリズム)の誕生(須藤 廣)
第2章 境界物の創発性をとらえる北九州市における「明治日本の産業革命遺産」の観光化と、その「無節操さ」あるいは「無尽蔵さ」をめぐる考察(濱野 健)
第3章 ツーリズムワールド──惑うまちのアイデンティティ(山本 朋人)
第4章 観光産業が主導する沖縄県のLGBTQツーリズムの可能性と課題(中田 久美子)
第5章 コンテンツツーリズムについての政策的考察観光で変容する地域とアニメの〈真正性〉(齋藤 光之介)
第二部 メディア・文化
第6章 ミュージックツーリズムの行方ー日本では何故、ポップミュージックの聖地巡礼が一般化しないのかー(増淵 敏之)
第7章 産業観光の可能性を問うー世界遺産 富岡製糸場の観光活用を例に(岩田 真理子)
第8章 情報を消費する観光行動スマートフォンの普及と情報回遊(森 直人)
第三部 まちづくりー政策
第9章 水辺を活用した新しい公共空間づくりと地域観光政策(上山 肇)
第10章 観光立国の推進と地方都市におけるインバウンド政策(内桶 克之)
第11章 スポーツ政策における地方都市の観光まちづくりー埼玉県熊谷市「ラグビータウン熊谷」を事例としてー(御正山 邦明)
第四部 まちづくりー事例
第12章 美肌ツーリズムを考えるー島根県を事例としてー(小泉 京子)
第13章 徳川家・江戸時代の歴史を感じる東京での遺跡ツーリズムーNHK大河ドラマ「どうする家康」ゆかりの地・東京での遺跡巡り(櫻井 佳奈子)
第14章 まちあるきと観光(鈴木 里奈)
第15章 観光が変える地域のイメージ〜大阪市西成区における多国籍化と観光的集客力〜(早川 諒)
第16章 日常生活圏域における観光の可能性ー「まち歩き」による地元暮らしのリテラシーの醸成ー(鹿森 真祥)
あとがき
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