少女の空想庭園

書くことーそれは『少女』にとって全てであった。そう思うに十分なほど、少女の人生は文字を書く事と共にあった。感覚した言葉は心の中にうずたかく積まれ、壁をなし、共鳴する物語が色彩を与える。そしていつしか、少女だけの世界が生まれた。他人と隔絶された気高い場所ー『空想庭園』。自分の世界に閉じこもり、物語を作り楽しんでいた物書きの少女・時森ハルと社交的な妹のナツ。ある日の放課後、二人は最近ネットで流行っている小説投稿ＳＮＳ「アトリエスタ」を教えて貰い、ハルとナツの共通ＰＮ「春夏」で、共作小説『シータ』の投稿を始めるが！？