イラストでわかる せん妄・認知症ケア

≪患者さんへの寄り添い方がわかる本≫ ●入院中や手術後など、突然態度が豹変して家族はびっくりしてしまうことがあります。その症状は、認知症やうつ病にも見えるし、せん妄とも考えられます。これらは症状がよく似ているためその判別も難しいものです。 ●高齢の入院患者や術後の患者などでは、かなりの確率でせん妄症状が現れますが、認知症の始まりの場合もあります。また、在宅医療では、せん妄症状はもっとも多くみられる精神疾患の一つです。症状も突然現れたりするので、看病している家族はどうしてよいのかわからなくなってしまいます。 ●そうした家族のために、認知症やせん妄についての正しい知識とその違い、ケア、うつなどの症状が現れたときの対応の方法などを解説します。 ●第1章　「せん妄」を正しく理解する せん妄とはなにか？/せん妄を起こす3つの要因（因子）/せん妄を起こしやすい人とは？/せん妄のおもな症状/せん妄のふたつのタイプ/せん妄はどのような状況で出現しやすいのか/せん妄を起こしやすい薬剤に注意！/せん妄を生じた患者さんをみる家族のつらさ/自宅で家族が行うこと/入院に際してせん妄を予防する対策/せん妄治療の原則/薬を使わない予防や対策を考える/せん妄治療で使用される薬剤/コラム ●第2章　症状がよく似ている「せん妄」と「認知症」 せん妄と認知症の見分け方/認知症を正しく理解しよう/認知症のおもな原因は3つ/アルツハイマー型認知症の介護のポイント/レビー小体型認知症の特徴と介護のポイント/血管性認知症の特徴と介護のポイント/認知症と診断された後、家族が行うこと/独居の患者さんが認知症と診断されたら/施設入所を考えなければならない状態とは/それぞれの治療薬/行動・心理症状に対する治療薬/安易な睡眠薬の使用は避ける/家族と同居している場合の服薬管理/独居患者の服薬管理/コラム ●第3章　実際に現れる症状とその対処法　（23症例） 同じことを何回も言う、何回も聞いてくる/ボーッとして意欲がない/夜間に寝ない、夜中に何度も起き出すの/薬の飲み忘れが多い/幻視の訴えが頻繁/もの盗られ妄想の訴えが頻繁/隣人が自宅に勝手に入ってきて物を持っていくと訴える/突然怒り出す/家族に対する暴力行為が見られる/無断で出て行ってしまい迷子になる/日々の生活で確認行動が多い/意味のない行動がみられる/不安を訴える/つい怒ってしまう自分がいやになる/必要な薬を飲んでくれない/入浴をいやがる/デイサービスの利用をいやがる/お金の管理ができない/他