ジョイスの拡がり

ジョイスの作品がさまざまな解釈に向かって「開かれた作品」であるという考え方に基づき、作品の新たな読みの可能性を提示する。 序　章 第一部　テクスト／インターテクスト 第一章　ジェイムズ・ジョイスの「衣装哲学」-『ユリシーズ』第十挿話について 第二章　パノプティコンのような語りの空間ー『ユリシーズ』第十二挿話について 第三章　「牡牛」をめぐるテクストー『ユリシーズ』第十四挿話について 第二部　絵画への拡がり 第四章　ジェイムズ・ジョイスと視覚芸術に関する研究序論ー『ユリシーズ』を中心に 第五章　ジョージ・ムアからジェイムズ・ジョイスへー視覚芸術との関わりを中心に 第三部　歴史への拡がり 第六章　バックレーとロシアの将軍ー『フィネガンズ・ウェイク』第二部第三章における戦争と革命の文脈 第七章　「ママルージョ」と歴史ー『フィネガンズ・ウェイク』第二部第四章における歴史記述 Appendix 第八章　聖パトリックと「ママルージョ」-第三部第三章冒頭における歴史記述 あとがき 文献一覧 初出一覧 索引