横山源之助伝

日本の労働運動・底辺記録文学の先覚、横山源之助。100年前、夢半ばに斃れた男が残したものは、民衆への尽きせぬ愛だったーー著書『日本之下層社会』は変革期の民衆の生々しい叫びを今に伝える。 解説・奥武則法政大学教授。 新版まえがき 凡例 はじめに 第一章　米騒動の浜辺でーー生い立ち 第二章　二葉亭四迷の門へーー青春・放浪時代 第三章　下層社会ルポ作家としての出発 　　 （一）毎日新聞社入社 （二）前期作品管見 （1）東京下層社会／（2）地方下層社会／（3）労働（社会）問題／（4）文学への発言 （三）樋口一葉との交感ーー毎日新聞社時代 （四）『日本之下層社会』執筆・完成へ 第四章　開幕期労働運動と横山源之助 （一）労働運動の開幕とともに （二）『労働世界』と横山源之助 （三）過労にたおれた後 （四）「貧民研究会」と横山源之助 （五）社会叢書の発刊と『内地雑居後之日本』 （六）片山潜との袂別 （七）木下尚江と横山源之助 第五章　帰郷時代 （一）魚津山中小川寺へ （二）農商務省『職工事情』調査参加 第六章　労働運動への復帰ーー右派労働運動の旗挙とその潰滅 第七章　後半生の横山源之助 （一）文筆活動への復帰 （二）ブラジル渡航 （三）付記ーーその晩年 第八章　後期作品管見 （1）社会（労働）問題／（2）中小都市研究（宿場研究）／（3）殖民問題／（4）人物評論／（5）富豪研究／（6）文学評論／（7）その他雑 初版のあとがき 新版　あとがきに代えてーー横山源之助と私 ≪解説≫「人間・横山源之助」の核心　奥 武則 人名索引