金融危機の理論と現実

ポスト・ケインズ派の泰斗がミンスキーの金融不安定性仮説を金融自由化期・国際経済に拡張し、サブプライム危機など最近の金融危機について理論・実証の両面から分析する。 序　章 第1章　金融脆弱性の生成における安全性のゆとり幅と推論の重み 第2章　本当に「それ」はまた起こったーアジアにおけるミンスキー・クライシスー 第3章　金融派生商品（デリバティブ）とグローバル資本フローーアジアへの適用ー 第4章　われわれは安定的な国際金融環境を創出することができるかー発展途上国への純資源移転を保証するためにー 第5章　資本移動と国際不均衡ー後発工業化発展途上国のキャッチアップの役割ー 第6章　アメリカのサブプライム・モーゲージ市場の分析ーミンスキーの安全性のゆとり幅を用いてー 第7章　なぜ緊急援助は機能しないのかー新たな金融システムの設計か常態への復帰かー 第8章　サブプライム危機は金融規制改革のためのミンスキー・モーメントか