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出版社:田畑書店
出版日:2022年03月28日頃
ISBN10:4803803935
ISBN13:9784803803938
販売価格:3,080円
山で生きてきた。国家など不要だった。都市の残酷に呑みこまれても、猟人の魂は生き延びる。記憶はいつも創造と壊滅の間でつなわたり。だから物語は書かれなくてはならない。
ワリス・ノカンの文章が、全球化社会に対する抵抗の線を引く。-- 管啓次郎
台湾原住民文学の旗手が描く、都市化された台湾の悲しみ。原住民の誇らしい魂が、都市化の波に呑まれ悲鳴を上げる台湾の現実。真の台湾を知るには避けて通ることのできない作品集。
目次
序 日本の読者の皆さんに ワリス・ノカン
作品舞台地図/凡例
第一部──記憶柔和
弔い
最初の狩猟
長い年月のあとのある夕暮れ
タロコ風雲録
悲しい一日
独裁者の涙
野ゆりの秘密
女王の蔑視
失われたジグソーパズル
死神がいつも影のごとく寄りそう
第二部──都市残酷
奥の手
中秋の前
夜の行動
タクシー
小さなバス停の冬
この、もの悲しい雨
希洛の一日
銅像が引きおこした災い
私の小説「先生の休日」
ムハイス
コウモリと厚唇の愉快な時間
第三部──山野漂泊
虹を見たか
タイワンマス
人と離れてひとり暮らす叛逆者、ビハオ・グラス
父
初出一覧
訳者あとがき 下村作次郎
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