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出版社:ビー・エヌ・エヌ新社
出版日:2017年10月20日頃
ISBN10:4802510772
ISBN13:9784802510776
販売価格:3,300円
デザインは、常に人間にとって役に立つものとしてその姿を現すが、その本当の狙いは人間をリ・デザインすることである。
作り手のみならず、「デザイン=便利なもの」と考えるすべての人におくる、建築理論家コンビによる越境的デザイン考!
本書は、先史時代(石器)から現代(ソーシャルメディア)に至るまでの、人間と人間が作り出した人工物(artifact)の関係性を照らし出すことで、現在の私たちが理解している「人間」と「デザイン」の意味に揺さぶりをかけます。
ダーウィンやプレストウィッチらによって発見された、生物学的・考古学的な「人間」。
その人間像や工業化に影響を受けた、実はポスト・ヒューマン思想への反応である近代デザイン。
こうして19世紀に見出されたデザインから、アメリカでつくられたグッド・デザイン、そして、20世紀を代表するデザイナーであるル・コルビュジエやチャールズ&レイ・イームズたちへ......
デザインの変遷をたどることで、よいデザインは「なめらかさ」という麻酔であること、そこには「欲望」や「亡霊」が隠されていることが暴露されていきます。
著者の歩みはそこで終わることなく、生命すらデザイン可能なバイオテクノロジー、携帯電話とソーシャルメディア......と、現在私たちが生きる「デザインの帝国」を問い直します。
第3回イスタンブール・デザイン・ビエンナーレのエッセンスを凝縮して新たに展開させた本書は、デザインという鏡に映る、私たち「人間」の姿を追い求めます。
その導き手となる問いこそが、”are we human?"(我々は 人間 なのか?)なのです。
1. デザインという鏡
2. 変化する人間
3. デザインの衝撃
4. 人間の発明
5. 装飾する種
6. ユートピアだより
7. よいデザインは麻酔である
8. 健康のデザイン
9. 人間中心デザイン
10. 摩擦のないシルエット
11. 身体のデザイン
12. 倒錯としてのデザイン
13. 亡霊のデザイン
14. 不安定な 身体
15. ホモ・セルラー
16. 2秒間のデザイン
解説ーー「デザイン」をめぐる認識論的転回(伊村靖子)
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