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開発との遭遇

出版社:新評論
出版日:2022年03月30日頃
ISBN10:4794812019
ISBN13:9784794812018
販売価格:6,820円
人間・生物・自然を破壊する「持続可能な開発」言説(=知のシステム)の本質を説き明かし、 「開発に対するオルタナティブ」を提起した開発学の現代の古典  あまたの開発本と本書との決定的な違いは現実の捉え方にある。著者エスコバルによれば、「現実」とされる現象は特定の政治的関心によって秩序化された言説・表象である。ある事柄が突然注目を集め関心事になることを「問題化」と呼ぶ。冷戦の最中、第三世界の後進性が問題化(言説化・表象化)され、開発介入の必要性が叫ばれた。だが、当地の人々の現実(暮らし)が以前と比べ大幅に悪化していたわけではなかった。  言説・表象としての開発「問題」を、著者はフーコーの生権力概念を大胆かつ明確に現実世界に投影させ、「開発の民族誌」を編んでいく。本書は南米コロンビアを実験地として、世界銀行調査団という「黒船」がこの国に入って以来(1949年)の、三つの生権力の物語を軸に展開される。  まず、「言説としての経済学」という物語。ここでは、現実の分析から理論を導き出すのではなく、理論によって単純化・カテゴリー化したものを「現実」として見なす「言説製造の仕組み」が語られ、いわゆる農学、栄養学等、第三世界に導入されたあらゆる近代諸科学に共通する本質が明らかにされる。次に、アメリカや世界銀行の援助を受けた農村開発や栄養改善のプログラムが一国の隅々にまで官僚組織制度を張り巡らせながら「開発言説効果」を浸透させていく物語、最後に、新たなターゲットとして農民が生産者、女性が追加労働者、自然が資源として切り取られ、開発に新たな意味づけがなされていく物語を通して、現代世界を今も覆い続ける「開発幻想」「『持続可能な開発』への夢」からの覚醒が呼びかけられる。  開発の時代の幕開けから70余年。9・11、福島、新型コロナを経て、今私たちは「持続可能な開発」言説の下にある規律統治権力の最新バージョンに直面している。「開発のためのオルタナティブ」ではなく「開発に対するオルタナティブ」を提示する本書(1995年初版、2012年増補版)は、現代文明と政治社会の根幹部について熟考を迫る「現代の古典」ともいうべき開発学の必読書であり、コロンビアと同様アメリカの実験国家である日本に住む私たちに、現在進行中の状況を考える至高の分析視角を提供する。(きたの・しゅう 獨協大学外国語学部交流文化学科教授)
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