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出版社:彩流社
出版日:2018年02月22日頃
ISBN10:4779124417
ISBN13:9784779124419
販売価格:2,640円
太宰が最も尊敬し、芥川、川端が恐れた作家
豊島与志雄の全貌が明らかになる代表作が
現代仮名遣いによって甦る!
芥川龍之介に
「山間の湖の如く静かなのは、豊島与志雄氏の作品である」
と言われた豊島は、「忘れられた作家」と呼ぶには
あまりにも大きな存在である。
太宰治、坂口安吾、田中英光らは豊島を深く尊敬した。
太宰は「先生も、私と同様に、だらしがない。
そうして、日本で、いちばんの教養人だ」と評し、
川端康成は、「終始孤高の高士であるが、
そのひとりの世界では魔につかれて、
なにをしているかわからぬ怪物である」と言った。
本書では、初期の作品から戦後のものまで収録しているが、
どの時期の作品も、深いメランコリーの影が射している。
そして終始一貫して理知的であった。
怜悧さ故の虚無感に包まれながら完璧への希望をも
持ち続けた隠れた名作をお届けします。
収録作品
蠱惑
悪夢
都会の幽気
丘の上
常識
食慾
逢魔の時
球体派
怪奇な話
碑文
白塔の歌
秦の憂鬱
沼のほとり
聖女人像
絶縁体
解説 知性が持つ感性と、感性が持つ知性と 長山靖生
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