千年紀文学叢書6　体験なき「戦争文学」と戦争の記憶

社会の表層を描く現代文学や体験なき世代の「戦争文学」など、「美しい国日本」の現在と向き合う。 評論　三島由紀夫論、初期在日作家研究、ハンセン病文学など。小説　深沢夏衣、朴重鎬。 特集・体験なき「戦争文学」と戦争の記憶 はしがき　戦争の記憶を語ることの不可能性と可能性　幸田国広 体験者の「戦争文学」と体験なき「戦争文学」　綾目広治 戦争体験と真実の生き方　榎本勝則 『さとうきび畑の唄』　深津謙一郎 戦争の記憶と和解　小林孝吉 西洋の罪、アフリカの受難　原仁司 司馬遼太郎の戦争　小畑精和 六〇年目の「戦争表現」とサブカルチャーの定位　喜谷暢史 詩 山越　森川雅美 ぼくらは黒い馬を見た　ヨシフ・ブロツキイ（早川眞理訳） 金剛山に行く道で　李承淳 評論 新日本文学会のAA文学運動と竹内泰宏『人間の土地』　日野範之 三島由紀夫・崩壊する自尊心と文体という防壁　高良留美子 精神の痛みと文学 その2　鈴木正和 風葉の「寝白粉」と藤村の「破戒」について　小中陽太郎 作家島比呂志との出会い、遺されたもの　松居りゅうじ 初期在日作家金煕明研究　李修京 小説 チング（友達）　深沢夏衣 日の丸まんじゅう　朴重鎬 短歌 風に靡けり　後藤秀彦 あとがき