|
出版社:仮説社
出版日:2021年04月28日頃
ISBN10:4773503076
ISBN13:9784773503074
販売価格:2,200円
宮沢賢治は,たくさんの詩や童話を書いていますが,その中には科学の言葉がたくさん出てきます。たとえば,「真空溶媒」(『春と修羅』)という詩には,
「融銅はまだ眩めかず 白いハロウも燃えたたず……」
という表現が見られます。
この,「融銅」とは一体どんなものなのでしょうか?
それは,実験で,実際に見ることができます。
そんなふうに,宮沢賢治の作品の中に出てくる言葉で,実験や実物が見られるものを再現してみたのが本書です。
宮沢賢治がどんなことを思い描きながら詩などを書いたのか,その幻想的な世界がよりリアルに浮かんできます。
☆ 賢治の実験講座がはじまるまで
❶ 宮沢賢治は実験が好きだったに違いない
❷ さっぱりわからない「真空溶媒」だけれど...
❸ 正直にわからないといえばいい
第1部 詩集『春と修羅』と「真空溶媒」
❶ 融銅はまだ眩めかず
❷ 孔雀石から融銅の眩めき、そして中から・・・
❸ 「真空溶媒」の場面展開
❹ 「真空溶媒」という言葉の意味
❺ アンネリダ・タンツェーリンも「真空溶媒」です
❻ 『春と修羅』序文と二つの「真空溶媒」
❼ 心象童話「インドラの網」と賢治の描く宗教世界
❽ 真空溶媒 (Eine Phantasie im Morgen)
❾ 蠕虫舞手 アンネリダ・タンツェーリン
❿ 「真空溶媒」の科学と実験解説
第2部 賢治の作品に描かれた科学を楽しもう
❶ 「双子の星」のアートと科学
❷ 水晶とガラス
❸ ガラスと水晶の見分け方
❹ 金属と宝石の色
❺ 過冷却:目の前でみるみる結晶ができる?
❻ 劈開:鉱物は規則正しく割れていく
❼ 虹とスペクトル
❽ 金属の種類で炎の色が変わる
❾ 燐光と蛍光
❿ 賢治の描く植物と光 烏瓜
⓫ 賢治が大好きだった金属 その1 銅
⓬ 賢治が大好きだった金属 その2 白金
⓭ 賢治が大好きだった金属 その3 銀と水銀
⓮ 賢治が大好きだった金属 その4 金と王水
⓯ 実験に対する想いと「毒もみのすきな署長さん」
⓰ 実験で、本当の考えとうその考えを分ける
おわりに
文献
|