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出版社:晃洋書房
出版日:2020年04月14日頃
ISBN10:4771033293
ISBN13:9784771033290
販売価格:2,420円
初期人類はコミュニティの原型を形成し、協調行動をとることによって生き残ることができたと考えられる。その要因は2つあり、一つは公平に分配された食料を共に食べる「共食」、もう一つは協力性を高めるための「文化の創出」が挙げられる。
本書は食と文化を通して人類史を読み解き、これからの食、文化、コミュニティを考察する。
序 章 なぜ弱い人類が生き残れたのか
第1部 共食と文化を舞台にしたコミュニティ形成
第1章 初期人類におけるコミュニティ形成
はじめに
1.生物の断続的な進化と多様性
2.危機における協調行動の進化
3.協調行動を支える内部モデルの構築
4.共食と文化がつくり上げたコミュニティ
5.教え学ぶ能力の獲得
おわりに
第2章 先史時代における共食の意義
はじめに
1.狩猟採集民における共食と文化
2.先史時代におけるコミュニティ同士の連携
おわりに
第3章 食事文化の歴史的な流れとコミュニティ
はじめに
1.人類と食事の文化
2.日本の食文化史にみる共食とコミュニティ
3.生活の中のコミュニティと食の文化
おわりに
第4章 地域と無形文化
ー青森県内の民俗芸能・年中行事を事例にー
はじめに
1.対象の地域について
2.上原子剣舞踊り (青森県上北郡七戸町)
3.上原子の盆踊り (青森県上北郡七戸町)
4.鳥井野獅子踊 (青森県弘前市)
おわりに
第5章 ヨーロッパ市民社会における共食と文化
はじめに
1.イギリスのシティズンシップ教育と「共食と文化」
2.肉と共食文化
3.パンと共食文化
4.「共食」とコミュニティ
5.さまざまな国の共食文化
6.共食とシティズンシップ教育
おわりに
第2部 これからのコミュニティをどうするか
第6章 これからの食の文化とコミュニティ
はじめに
1.現代日本における家族・家庭環境の変化と食卓風景
2.人にとっての孤食環境と共食環境
3.国の施策としての食育の推進
4.人がつながる地域の居場所
5.心の居場所としての食卓とコミュニティ
おわりに
第7章 無形文化の現在
ー青森県における民俗芸能の現場からー
はじめに
1.地域住民によって支えられる民俗芸能
ー上原子剣舞踊り(青森県上北郡七戸町)-
2.多様な地域活動を展開する民俗芸能の担い手たち
ー鳥井野獅子踊(青森県弘前市)-
おわりに
第8章 過疎化少子高齢化の中でのコミュニティ再生
はじめに
1.女性達が運営する「名川101人会」
2.「藤沢活性化協議会」における女性たちの活躍
3.事業成功の要因
おわりに
第9章 教育による地域コミュニティの活性化
はじめに
1.家庭・学校・地域での共育
2.学校支援地域本部
3.地域学校協働本部
4.コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)
おわりに
第10章 教え学ぶコミュニティへ
はじめに
1.コミュニティ形成の3段階と取り組みの事例
2.教え学ぶコミュニティ
3.教え学ぶコミュニティの創出
おわりに
索 引
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