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出版社:慶應義塾大学出版会
出版日:2022年03月16日頃
ISBN10:4766428196
ISBN13:9784766428193
販売価格:3,850円
何が引き継がれ、何が新しいのか
人、地域、時代の狭間を運動し、テクストは万華鏡のように異なる諸相を見せ続ける。
その側面を多角的に捉える論文集。
テクストという語は「織り上げられたものtextum」という原意をもち、言葉で表現されたものに加え、図像、モチーフ、工芸品なども射程に捉える。それは常に元と同じではありえず、連なりながら新しい「伝統」を紡ぐ。
本書では、キリスト教・イスラーム文化圏を対象として、言葉が、モノが、いかに産出され、複製され、受容され、そして伝播していったのかを辿り、伝統のダイナミズムを明らかにしていく。第一線の研究者たちによる論文集。
はじめに 赤江雄一
1 書物と信仰
西洋中世における説教術書の伝統生成ーー説教術書は制度的ジャンルか
赤江雄一
vita mixta の伝統と中英語宗教文学
松田隆美
Ancrene Wisseの系譜とThe Tretyse of Loue(1493)
徳永聡子
2 神と救済
中世後期イングランドの俗語神学と救済論
井口 篤
中世後期における義認論の構図と言説ーーfacere quod in se est をめぐって
山内志朗
3 権力とイメージ
ハインリヒ獅子公の誕生ーー新たな統治者像の生成と伝統
岩波敦子
ペルシアの画論における伝統形成ーー中国、ヨーロッパとの比較から
鎌田由美子
おわりに 岩波敦子
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